page32 悩み ページ33
ヒロとAは浜辺に腰掛け、穏やかな時間を過ごした。しゃべり続けるのではなく、日が沈む水平線を眺めながら時々口をひらいた。
ヒロ「はい。これ。寒いでしょ?マフラー貸してあげるよ。」
A「あ、ありがとうございます。」
マフラーを受け取り、首にまく。だいぶ暖かく感じてきたその時……
ヒロ「……正直、僕もあまり慣れていないんだ。……3人でいることに。」
A「え……?」
いきなりそんなことを言われ、多少驚いた。だって3人はいつも仲良くしていて、ショーだってあんなに息ピッタリなのに。
ヒロ「………僕らがオバレを結成したのは最近のことでね。…ほんの1ヶ月前くらいなんだ。その前は色々あって……。だから、コウジとカヅキと過ごしてるとちょっとした疎外感を感じることもあるし、足を引っ張らないようにって、気ぃ張っちゃってさ。」
A「……………」
Aは黙ってヒロの話を聞いていた。いつもは爽やかなアイドルでも、やはり1人の男の子な訳で、悩みもあるのだろう。
ヒロ「なーんてね!ごめんね、絶対アイドルのこんな話、聞きたくなかったでしょ。忘れて忘れ………」
A「そんなことないです。」
ヒロ「……え?」
ヒロの言葉をさえぎり、Aは話し始めた。
A「アイドルだからって、悩んでる所を見せちゃいけないなんて、そんな事ないです。ヒロさんだって人間なんだから、思い悩むことなんて当たり前ですよ。………相談とかなら、私で良ければ聞きますし……マネージャー、ですから………」
話の途中で、でしゃばり過ぎたかと思い最後の方はもごもごと小さな声で話した。目線をあげると、そこには驚いた顔をしたヒロがいた。
A「す、すみません……出すぎた真似を………」
ヒロ「Aちゃん………」
おどおどと謝ると、ヒロはまた優しい笑顔に戻り、Aのおでこをポンッと叩いた。
A「!?」
ヒロ「ありがとうAちゃん。君がいてくれて良かった。これからもよろしくねっ。」
そう言うとヒロは立ち上がり、Aに手を差しのべた。そっとその手を掴み、Aも立ち上がる。
水平線に太陽が消える所を見て、ヒロは声をかける。
ヒロ「さぁ、帰ろうか!俺たちの帰りを待ってくれている仲間がいるからね。」
名前「……はいっ。」
冷たい風がふきつけても、今日は全然寒く感じなかった。
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kiko(プロフ) - モモガッパさん» そうなんです!そうなんです!楽しみすぎます♪ありがとうございます〜!そう言ってもらえて光栄です(*^-^*)ヒロ様は永遠の王子様ですよぉ〜w (2018年6月15日 20時) (レス) id: c99f7c1494 (このIDを非表示/違反報告)
モモガッパ - 2019の春にキンプリアニメ化&映画化決定しましたね!!この作品とても面白いです!kikoさんはヒロ様が好きなんですね私も大好きです(*^^*) (2018年6月15日 20時) (レス) id: 18a2c7164a (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - kikoさん» そうなんですね!絶対見にいきますありがとうございます! (2018年6月13日 3時) (レス) id: 142f5ad86d (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - しろさん» ありがとうございます!キンプリ大好きですよ♪また映画やるみたいなので早く見たいです…!w (2018年6月11日 22時) (レス) id: c99f7c1494 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - キンプリが好きな方がまだいて嬉しいです!面白いです (2018年6月11日 19時) (レス) id: 142f5ad86d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiko | 作成日時:2018年5月23日 2時