さいきょうのふたご【CR】

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「本当にそっくりだ、これ」


sellyがスマホの画面をこっちに向けたので見てみると、ミトゥナの立ち絵の画像。
まぁ、リアルを意識したからね、と返しつつ、僕は髪型違うけど、と心の中で呟いた。


『Aも眼の色以外はそっくりだよ。』


と、Aについて触れておく。
A、早く来ないかなぁ。


「というか、二人だけで旅行って、大丈夫なのか?」


mondoもこっちにやってきたので４人で話していると、不意にsellyがそんなことを言った。


『ん、どーいうこと？』

「いや、あー…なんだ、韓国語分かるのか?」


sellyなりのその説明にも納得いかず、はてなを浮かべているとなにやらRasが訳してくれるらしく、ごにゃごにゃと韓国語で話しだした二人。


「あー、なるほど！」


その説明を受けたRasは分かったらしく、確かになんて零していた。


『どういうこと〜？』


僕のこっちを振り向いて、えーと、と短く声を漏らしてから答えた。


「二人とも韓国語分からないんだったら、旅行に来て困るんじゃない?ってことらしいです」



『…あー』



…なるほど。盲点だった。
そうか、そしたら自然とAが韓国語を喋ることを伝える方針になってしまうのでは?
二人とも喋れない、なんてウソ、すぐ分かるだろうし、
でもケトに無許可で教えるのはなぁ、ちょっとなぁ…。
でもなぁ、と悶々と悩み、やっと話す方向に決意を固め口を開く


『…えとね〜。実は…』


と、そこで僕のスマホが震えた。
おもむろにスマホを取り出し、メッセージを確認する。

『お、そろそろ来るよー。』


ナイスタイミング!
思わずそう叫んでしまいそうな所を抑えて心の中で小さくガッツポーズする。
ちらり、とRas達を見ると何やらまた韓国語で喋ってる様子。


…良かった。話題そらせた。

今度は心から安堵のため息が飛び出た。

メッセージには《今行く》の文字。
事情説明しようと文字を打ちかけたが、別に後ででいいか。とスタンプのみ返してスマホを閉じた。

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