甘いプリンに触れたとき【大橋和也】 (ページ6)

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プリンが５つページ6

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準備期間はあっという間に過ぎ去って、早くも体育祭の日。

正直、行事の中でも好きでは無い体育祭やけど、ちょっとは練習したから頑張ろうって思っとる。

女子「暑い〜…これもう溶けてまうぅ〜…」

「大丈夫、溶けへん。次出るんやろ、行ってらっしゃい」

女子「がんばる〜…」

今日は体育祭日和というべきか否か、真夏日と言えるほど太陽が照りつけている。

暑い中、みんな頑張っとるな〜なんて思いながら、クラスの人たちの応援をする。

女子「あ、次Aの競技やない？」

「…え？あ、うん。行ってくる」

女子「応援しとるで〜！」

私が今から出場するのは、借り物競争。実行委員が自分たちで書いたお題のはず。特に難しいものはなかったから、はやく終わらせて休みたい…。

審判「5組目、位置について、よーい────」

ピストルの音が鳴って、走り出す。

ぱっ、と手に取ったお題の紙には『眼鏡』。簡単なお題で内心やったー！と叫びながら、眼鏡をかけた友達に声をかける。

女子「はい、どーぞ」

「っ、ありがとう」

友達から眼鏡を借りて、ゴールへと向かう。

なんだか、少しだけ目の前がくらっとしたような気がした。