- 時透くん日記 - 〖 鬼滅の刃 〗

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大きく、澄んだ瞳が少年の姿をとらえる。

その瞳に映る少年は、凛とした立ち姿で、
こちらを見向きもしない。



「 はぁ…、今日もかっこいいなぁ 」

胡蝶「 今日は見ているだけなのですか？ 」



音もなく現れた胡蝶しのぶ。

彼女は少女に優しく声をかけ、
共に視線の先の人物を見つめる。



「 見ているのもいいんです、かっこいい 」

胡蝶「 ふふ、そうでしたか 」



視線に気づいていないのか、敢えて無視なのかは
定かでは無いが、やけに炭治郎と話し込む少年。

その話の内容は、少女には聞こえていなかった。



「 …楽しそうだな… 」



少女には見せない笑顔を浮かべて、
炭治郎と話す少年の姿。

そんな姿を、少女はどこか悲しそうに見つめた。



「 …もっと、強くなろう 」



──そしたらこっちも少しは見てくれるかな。

少女は消え入りそうな声でそう呟いた。



今日は今にも降り出しそうな、どんよりとした日だ。

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