＃６ ページ7
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急に炭酸が飲みたくなったので
自販機に行った時だった。
男子「 あー！あかん、財布持ってへん！ 」
自販機の前では叫びながら頭を抱える子。
周りには、自販機に用のある人以外は
人が通らず、自分一人しかいない。
「 あの、何が買いたいんですか？ 」
男子「 え？…って！うわぁ！王子様や！ 」
「 …あれ、君… 」
バッとこっちを見た男の子。
同じ校舎で過ごしているのなら当たり前だけど
どこかで見たことあるような気がする。
すごく綺麗な顔をしてるなぁ…。
男子「 高橋くんの幼馴染！ですよね！」
「 ああ。高橋のお友達の 」
確か一年生の長尾くんだったはず。
目の前でにこにこと人懐っこい笑顔を浮かべる
長尾くんは、なんというか、眩しい。
長尾「 神崎先輩は何買いたいんすか？ 」
「 炭酸飲みたくなって 」
長尾「 せっかく会ったんで！俺奢ります！ 」
奢る、と言ってきかない長尾くん。
財布なかったんじゃ？ と聞くと、
忘れてたのか恥ずかしそうにはにかんだ。
何この子かわいい。
「 奢るよ、これも何かの縁だし 」
長尾「 やった！ありがとうございます！ 」
会ってから笑顔が絶えない長尾くん。
つられて自分も笑顔になってしまった。
長尾くんと話して満足した気持ちのまま
教室に入ると、高橋に言われた。
高橋「 久々に見たわ、その顔 」
「 いつも見てるやん 」
高橋「 そうやなくて 」
高橋の言葉に疑問を持ったが
考えるのをやめて席に着いた。
「 あ、飲み物買ってなかった 」
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作者名：みぢゅ | 作成日時：2022年12月22日 18時
