王子様系女子 × ナルシスト男子＝幼馴染 (ページ24)

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＃２３ページ24

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ピコン、とスマホが鳴った。

通知に表示される名前に心臓がとびあがる。

恭平ねつでた

今日は土曜日。恭平の親は忙しく、土曜日でも
仕事で夜になるまで家に帰ってこないはず。

昔から、お互いに看病し合っとったから、
自然と足が恭平の家に向かう。

A来たよ、玄関空いとる?

恭平はいつて

玄関を開けて、お邪魔しますと声をかける。

恭平の部屋の扉をノックすると、
少し咳き込んだ恭平が扉を開けた。

高橋「 A…ごほっ」

「ちょ、大丈夫なん？」

今にも倒れそうな恭平を支えて、
とりあえずベットに寝かせる。

部屋の中にあった体温計で熱を計ってもらうと
38.3度と表示される。

高橋「 A…、ほんま、来たん… 」

「やって、心配やし」

恭平への気持ちを自覚してから、避けていた。

けど今はそれよりも心配が勝っていた。

高橋「 …A… 」

「なに、どしたん…っ？」

恭平はベットから体を起こすと、
自分の名前を呼んだ。

そして、腕をそっと伸ばして、
ベットのそばに膝立ちする自分を撫でた。

「 ……えっ」

高橋「ごほごほっ、……ありがと」

そう言うと、恭平は力が抜けたのか、
ふにゃ…と後ろに倒れて眠った。

不意の出来事に、ドキドキしながら、
撫でられた場所にそっ、と手を置いた。