王子様系女子 × ナルシスト男子＝幼馴染 (ページ2)

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目の前には、顔を赤く染めた後輩ちゃん。

その子は色白で小柄でかわいい子。

校舎裏で二人きり、この状況はきっとアレだ。

女子「あ、あの…先輩… 」

いわゆる “ 告白 ” ってやつ。

普通ならドキドキして、冷静ではいられないと思う。

普通の “ 男子 ” だったらの話だけど。

女子「好きですっ、付き合ってください」

「 …気持ちは嬉しいけど、ごめんな」

後輩ちゃんはわかってるというように笑った。

──あ、この子本当にいい子だ。

なんだか申し訳ない気持ちになりながらも、
後輩ちゃんに挨拶してその場から離れる。

男子「お、王子様〜。やっぱり告白か？」

「 …うん、まぁ」

男子「だよなぁ。付き合えばええのにな」

そうからかってくるクラスメイトを軽く殴り
自分の席へと向かう。

でも自分の席には誰か座っていて。

そいつは笑いながら片手をひらひらと振る。

「なにしてんの、高橋」

高橋「なんで俺よりお前の方がモテてん？
俺の方がイケメンなのに」

「イケメンすぎて近づけないんよ」

適当にそう言えば、ナルシストの高橋は
納得したように笑った。単純。

高橋「お前も大変やな。女子に告白されて。
一応、お前も女子なのに」

普通の男子なら喜ぶあの場面。

でも、自分が素直に喜べなかったのは───

自分も “ 女子 ” やからだった。

一応とか言った高橋のことは後で殴ろう。