105話 ページ5
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父親の言葉に、コヨミは拳を握る。
コヨミ「……しん兄が死んだから何よ…。
私はみんなと一緒にいたいの」
「それもあと2年のタイムリミット付きだがな。
それまでに、ごっこ遊びのお仲間とは綺麗さっぱりサヨナラする。
それが俺からの条件だったはずだ」
コヨミ「……」
「まさか、この期に及んで約束を違えようとは思っていないだろうな」
コヨミ「……約束は守る。
…2年……あと2年でしょ」
「そうだ。
忘れるなよ、朔。
お前は選ばれし人間だ。
こんなところて燻るような子ではない」
コヨミ「っ……」
「さて、顔も見れたし俺は帰ろう」
立ち上がる父親。
コヨミ「パパ」
「なんだ」
コヨミ「……みんなの前には絶対に現れないで。
それだけは、約束して」
「………わかった。
早く退院出来るといいな、朔」
バタン
コヨミ「.………2年…」
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コヨミ「……」
看護師「弦月さーん、検診のお時間ですよー」
コヨミ「はーい」
ぼーっと外を見つめていたコヨミ。
看護師が持ってきた車椅子に乗って病室を出る。
子供「まってー!」
子供「きゃー!」
コヨミ「…子供、多いんですね」
看護師「そうね。
何かしらの病気で入院してる子たちなんだけど、はやく元気になって欲しいものだわ」
コヨミ「……」
ガンッ
看護師「す、すみません…!」
?「いーよいーよ、オレの方こそごめんね」
看護師さんが誰かとぶつかった。
?「………入院してるって噂、本当だったんだ」
コヨミ「は…?」
どこか聞き覚えのある声に、コヨミは振り返る。
一虎「久しぶりだね〜、コヨミ」
コヨミ「か………一虎ッ!!!」
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作者名:しょうが湯 | 作成日時:2021年9月19日 23時