111話 ページ11
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タケミチ「……」
マイキー「……今度の抗争は、ぜってーデカくなる。
怪我を負ったコヨミを巻き込みたくねぇ」
タケミチ「マイキーくん……」
マイキー「だからさ、タケミっち。
オレらが身動き出来ない状態になったら、アイツのこと…頼んだ」
タケミチ「!」
真っ直ぐにオレの目を見つめて、マイキーくんは言った。
コヨミちゃんを、オレに託した。
タケミチ「っ………はい…!」
マイキー「……今度の集会、お前も顔出せよ。
参番隊の…パーが抜けた穴を埋めるヤツのお披露目会があったからよ」
タケミチ「わかりました!
お疲れ様です、マイキーくん」
マイキー「おう」
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真一郎「ん〜、美味い!」
コヨミ「ほんと?」
真一郎「おう!
朔は料理もできるようになったのか!
すごいぞー!」
ぐしゃぐしゃと私の頭を撫でてくれるしん兄。
大きくてあったかい手だ。
真一郎「朔」
コヨミ「なに?」
真一郎「楽しいか?学校」
コヨミ「………うん。
あまり友達はできないけど……、マイキーとエマもいるし。
楽しいよ」
真一郎「そっか。
それならいいんだけどな」
コヨミ「ねえしん兄」
真一郎「なんだ?」
コヨミ「今度、みんなで海行こうよ」
真一郎「海?」
コヨミ「うん。
私もしん兄みたいにカッコイイバイク乗りたい。
乗れるようになったら、みんなで行こう」
真一郎「バイクか〜。
あんまり危ないモンに乗らせたくねーけど…」
コヨミ「しん兄乗ってるじゃん」
真一郎「オレは男だからいーの」
コヨミ「じゃあ、私、男よりも強くなる。
喧嘩も勉強も、誰にも負けないくらい強くなる。
そしたら、乗ること許してくれる?」
真一郎「………そんな目で見つめるなって…。
わかったわかった!
じゃ、もう少し大人になったらな」
コヨミ「!
約束だからね!しん兄!」
真一郎「おう、約束だ!」
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作者名:しょうが湯 | 作成日時:2021年9月19日 23時