42話 ページ43
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しのぶ「これは……」
しのぶの手に握られているのは、しのぶの日輪刀。
だが、普通の刀とは形状が異なっていた。
紅蓮寺「それは突きに特化した日輪刀だ。
切っ先に毒を盛り込んである」
しのぶ「毒…」
紅蓮寺「この間教えただろう？
お前は頭がキレるからな
薬学の知識も身につけてられて助かったよ」
しのぶ「これで鬼を突くんですか？」
紅蓮寺「そうだ。
前にも教えたが、鬼の弱点は太陽だけじゃない。
藤の花だ。
藤の花で作った毒をつけた刀で突くんだ。
即死だよ即死」
しのぶ「はい」
紅蓮寺「お前だけの刀だ。
初陣の結果、楽しみにしてるぞ」
しのぶ「はい！……って、初陣？」
紅蓮寺「さて、お前に教えることはもうない。
明日から胡蝶と一緒に任務に行け」
しのぶ「！！！」
紅蓮寺「姉をそばでサポートするんだろ？」
しのぶ「は、はい……！
ありがとうございます、姉さ……」
紅蓮寺「お」
しのぶ「！！！！
な、なんでもないです！すみません！！！」
慌てふためくしのぶの頭に、紅蓮寺はそっと手を置いた。
紅蓮寺「いいさ。
お前の好きなように呼んでくれて構わない。
お前はもう、私の妹みたいなものだからな」
しのぶ「！」
紅蓮寺「頑張れ、しのぶ。
お前ならきっとできる」
しのぶ「はい、はい！姉さん！」
こうして、しのぶはカナエと共に任務へと赴いた。
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夏葵凪「……」
瑠璃羽「なにしてるの？」
紅蓮寺「しのぶがいなくなって寂しいんだろうよ」
夏葵凪「ち、違います！」
紅蓮寺「そう寂しがることはないぞ、夏葵凪。
任務から帰ってくればまた会えるからな」
夏葵凪「師範〜！！」
笑いが溢れる紅蓮寺邸。
しかし、その影で、悲劇は起きていた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
しのぶ「姉さん！！嫌よ！姉さん！！」
カナエ「し、しのぶ……、生きて…」
しのぶ「置いてかないでぇ！姉さん！」
カナエ「……強く…なって……、
大丈夫よ…あなたは私と…紅蓮寺さんの…妹…なんだか…ら…＿＿＿＿＿＿＿＿＿」
しのぶ「いやぁぁあ！！！！
姉さぁぁん！！！目を開けてぇええええ！！」
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作者名：しょうが湯
| 作成日時：2019年9月17日 0時
