37話 ページ38
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紅蓮寺「さあ、動いた分だけ倍食べろ！」
紅蓮寺としのぶが隣り合わせ。
向かいに瑠璃羽と夏葵凪が座り、夕餉を迎えた。
しのぶ「お、美味しそう…」
紅蓮寺「これは全て夏葵凪が作ったんだ。
夏葵凪はすごいなぁ〜」
夏葵凪「ありがとうございます！」
瑠璃羽「夏葵凪ばっかりずるいです〜！
私だって料理くらい…」
夏葵凪「お前！
この間作った料理で師範が気絶したのを忘れたのか！」
瑠璃羽「わ、忘れてないわよ！
あれはちょっと失敗しちゃっただけで……」
紅蓮寺「瑠璃羽は調理場の出入り禁止だな」
瑠璃羽「し、師範〜っ！」
しのぶ「なんだか二人とも、練習の時とは雰囲気が全然違いますね…」
紅蓮寺「ああ、いつもこんな感じだぞ？」
しのぶ「そうなんですか…」
自分に対して向けられていた態度とは随分と違う。
紅蓮寺の前だけ、二人は素直でいられるのだろう。
と、しのぶは理解した。
紅蓮寺「しのぶ」
しのぶ「はい」
紅蓮寺「お前は何故、鬼殺隊に入った？」
箸を置き、紅蓮寺はしのぶに問いかける。
しのぶ「…家族を、鬼に殺されました。
だから、復讐するんです。
どんなに体が小さくても、どんなに力が弱くても。
私は、姉のそばで、姉を支えられるくらい強くなりたい」
紅蓮寺「……そうか。
まあ、ここに来るやつらは大抵鬼に復讐を誓った連中ばかりだ。
その復讐心は、お前を強くする原動力になる。
決して忘れるな。
鬼は、生きていてはならない敵だ」
しのぶ「はい！」
夏葵凪「師範。そろそろお風呂のお時間ですよ」
紅蓮寺「お、そうかそうか。
ご馳走様。三人とも、ゆっくり話しているといい」
そう言って、紅蓮寺は部屋を出ていった。
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作者名：しょうが湯
| 作成日時：2019年9月17日 0時
