☆203 ページ18
半月ほどで退院した。
本当は1週間で良かったんだけど、頭も少し打ってるしってことで、念のため。
ショウさんは毎日来た。
あれこれ世話焼いてくれたり、仕事がだるいだの辛いだの愚痴を吐きまくって、かなり長い時間居座っていた。
立花さんは、私が寝ている間に来たらしく、お見舞いの花と謝罪文が置いてあった。
それをみて、ショウさんは直接やれや！ってキレてたけど、
…こうして謝りに来てくれたってことは、変わろうとしてるのかな。そう思いたいな。
長妻くんは就職先が決まったらしく、早速遊んでるらしい。何人か女の子を侍らせて来たので速攻帰した。
週末には、両親が来た。
怒られた。けど、無事でよかったって。
両親がわざわざ遠くまで来て、あんな風に言われたら、自分は女なのに少し考えなしだったかなって反省した。後悔はしてないけど。
心愛ちゃんには、あったこと全部話した。
彼女には、話さなきゃいけないと思った。
全て話を聞いていた心愛ちゃんが発した言葉が、それからずっと頭で反芻する。
「結局、失恋できてないの？……かぁ…。」
廉からは、何の音沙汰もない。
なんだよ、と思う反面、これでいいんじゃないかとも。
失恋、できないままで。いいんじゃないかな。
時が解決してくれる………ことは、なさそうだけど。この数年間のことを思い出すと。
新しい恋……も、なさそうだけど。ショウさん以上に素敵な人になんて、この先出会わないだろう。
だけど、この気持ちを無理矢理無くす必要もないんじゃないかって。
______数年に一度といわれる、大型の流星群が観測されるようです。
そのワイドショーの声に反応してしまう。
テレビ画面には、光輝く星たち。
「1週間後に観測可能…」
「あー…、Aって昔よく、夜空ばっか見上げてたよねえ。好きなの？」
「好き、っていうか……習慣だったというか」
「なんやそれ〜」
ケタケタとショウさんが笑って、作業に戻っていく。
仕事量は増える一方で、ショウさんと私しかいない事務所だけど殆ど24時間フル稼働って感じ。
そろそろ、2人だけじゃ限界じゃないかなあって。
「ショウさん、新しく誰か雇いませんか？」
「やだ。知らない人やだ〜」
「だって人手足りませんよ…」
それに私だって、
もうすぐ大学卒業して…
「ほんまに、行っちゃうの？」
ショウさんが、少しスネたように呟いた。
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◯◯(プロフ) - タイムマシンみたいなコメント欄です( ◠‿◠ ) (7月13日 1時) (
レス) id: de6e03f4bf (このIDを非表示/違反報告)
◯◯(プロフ) - 多分昔に2018年から年一ペースで読んでるとかいう書き込みをしたのですが、また読んじゃいました^_^大好きな作品です！！初めて読んだ頃からこんなに時間が経ってるのにびっくりするし、ここに書き込んでる人も大人になったのかなーって想像するだけでわくわくです^ ^ (7月13日 1時) (レス) id: de6e03f4bf (このIDを非表示/違反報告)
莉里(プロフ) - またいつか巡り合ったら読ませていただきます。確実に私のお気に入りの作品です。 (2022年6月25日 3時) (レス) id: fd324481c2 (このIDを非表示/違反報告)
莉里(プロフ) - たまたま検索していたところ、数年ぶりにこちらの作品を見つけました。懐かしな、何回も読み返したな、と思いながら読み始めると4時間ずっと読み続けてました。そして号泣していました。毎回です。こんな素敵な作品が残っていたこと、とても嬉しく思います。 (2022年6月25日 3時) (レス) @page37 id: fd324481c2 (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - ほんと懐かしいな〜とコメント欄を眺めていたら、2017年の際にもしっかりコメントしている自分がいました（笑）この作品は中毒性がありますね。素敵な作品です。 (2021年9月29日 4時) (レス) id: a5a7435db3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆい☆
| 作成日時：2017年1月18日 12時
