検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:991,492 hit

☆202 ページ17

廉も同じこと思ってたんだ。

変なの。
お互い口に出したことなんて、ないのに。




「………」

「……ショウさん?」

「…なんか、でも、それが。…悔しいなあって。」

「………」

「だって、その通りなんでしょ?」



はい、って言葉には出来なかった。

弱い私。
ばか。よわむし。いくじなし。


俯いてこっそり頷いた私を、
変わらずよしよししてくれて。

ショウさん。
どこまで優しいの。
私にだけって言ってたけど、そんなわけない。




「うん、わかってるよ」

「……でも」

「ん?」

「私にとって廉が半身なら、ショウさんは特別な人です」

「んー…それ、どっちがええの?」

「意味が違います。だってショウさんは、命の恩人だし」

「初めての人だし?」

「な、………な、ななに言ってんですか!!!!」

「だってそうじゃん。キスも、それからエ

「ば!!!!!!ばぁー、、ば、ばか!!!ですか!!!」

「動揺してる〜〜〜!かーあい」

「もう!せっかく人が!感謝の気持ちをですね!」



ちゅ、と。

突然、ショウさんが額にキスした。
怪我して、包帯を巻いてあるところに。



「……………っ〜〜〜!!!ショウさん!!!!」

「あは〜!ごめん〜!つい!」

「も、もう寝ます!私は疲れたので寝ますから!」

「はーいおやすみなさーい」



逃げるように布団に潜り込む。

クスクス笑うショウさんの声がして、恥ずかしい。



………でも、これも、
ショウさんの気遣いだったりして…。
気まずくならないように。

…まさか、ね……。







その時のショウさんの表情も、
そのまま眠りについた私を見つめるショウさんの瞳も、
私は知らなかった。





「………好きすぎると、振られても許せちゃうなんて、ね」


そう呟いたことも。


せんぶ、知らないまま。

☆203→←☆201



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1483 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3244人がお気に入り
設定タグ:永瀬廉 , 平野紫耀 , ジャニーズJr.   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

◯◯(プロフ) - タイムマシンみたいなコメント欄です( ◠‿◠ ) (7月13日 1時) (レス) id: de6e03f4bf (このIDを非表示/違反報告)
◯◯(プロフ) - 多分昔に2018年から年一ペースで読んでるとかいう書き込みをしたのですが、また読んじゃいました^_^大好きな作品です!!初めて読んだ頃からこんなに時間が経ってるのにびっくりするし、ここに書き込んでる人も大人になったのかなーって想像するだけでわくわくです^ ^ (7月13日 1時) (レス) id: de6e03f4bf (このIDを非表示/違反報告)
莉里(プロフ) - またいつか巡り合ったら読ませていただきます。確実に私のお気に入りの作品です。 (2022年6月25日 3時) (レス) id: fd324481c2 (このIDを非表示/違反報告)
莉里(プロフ) - たまたま検索していたところ、数年ぶりにこちらの作品を見つけました。懐かしな、何回も読み返したな、と思いながら読み始めると4時間ずっと読み続けてました。そして号泣していました。毎回です。こんな素敵な作品が残っていたこと、とても嬉しく思います。 (2022年6月25日 3時) (レス) @page37 id: fd324481c2 (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - ほんと懐かしいな〜とコメント欄を眺めていたら、2017年の際にもしっかりコメントしている自分がいました(笑)この作品は中毒性がありますね。素敵な作品です。 (2021年9月29日 4時) (レス) id: a5a7435db3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆい☆ | 作成日時:2017年1月18日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。