スターダスト・ノスタルジア ４

☆154 ページ19

最中もずっと、強引で。
でも優しくて。

私がはじめてだから、きっといろいろ気を遣ってくれてたんだと思う。

私はただただ自分のことで精一杯で、
全てが終わる頃にはグッタリ。


ずっと、ショウさんのことだけを考えてた。

…こういうことは、好きな人とやるんだと思ってたんだけど。
ショウさんは、ちがう？

キスされても嫌じゃない。こうやって触られても嫌じゃない。
一緒にいて安心するし………

あれ？
私、ショウさんのこと好きなのかな？

わからない。
わからないけれど、これが恋なのだと言われたら、納得するくらいにはなっている。



ふと目を開けたら、
すぐ隣にショウさんの寝顔。

…終わったときぐらいから、記憶が曖昧だ。
私、そこで意識飛ばしちゃったのかな。

なんだかやけに腰が重くて、全体的に怠い。

大きな窓から差し込む光がショウさんの寝顔を照らしていて、綺麗な顔に思わず手を伸ばす。

指先を頬にするりと滑らせた瞬間、
ショウさんの目がパチリと開いた。



「………」

「………」

「……はよ」


枯れた低い声にドキリとする。
…いつも、そんな低いほうじゃないから。

色々耐えられなくなって、
顔を隠すようにショウさんの胸板に縋り付く。


「起きてたんですか」

「おー…」

「…今の、忘れてくださいね」

「忘れねー……」


まだ少しウトウトしてるのか、
ゆっくりめな返事。

ぎゅうと抱きしめられて、目を瞑る。


「からだ、へーき？」

「ちょっと痛いです」

「あーー…ごめ……最後のほう、抑えきかなかった…」

「あれで、よかったんですか？」

「へ？」

「すいません、私、何が正解かわからなくて…すぐ、寝ちゃったみたいだし」

「ああ、何言ってんの、俺にまかせればいいって最初にいったでしょ」

「そうですか…」

「すっげかわいかった」

「そ、そういうのはやめて」

「あ照れてんの？」

「完全に目覚めましたね、なら起きましょう」

「やーだ、もうちょい寝よ？」


ほんとは、やっぱり怖かった。

事が進むにつれて、ショウさんがどんどん知らない男の人になっていって。

その行為に対してと言うより、
いつものショウさんじゃなくなっていくことが怖かった。


「A」


でもその度に、なにか感じたようにこうやって名前を呼ばれて安心した。

昨晩、何度名前を呼ばれたのだろう。

思い出して顔が熱くなる。





まるで、何かをかき消すようだと言われてもいい。
今はただ、ショウさんに溺れていたい。

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