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其ノ伍拾壱 ページ8

Aside

挨拶を終えた頃には、日が傾きはじめていた。

「今回は挨拶も兼ねてたから、全員の処回って作戦伝えたけど、次からは涙くんに任せるから。
私が立案した作戦は、涙くんも把握しておくようにしてね。」

「判った。」

「あぁ、そうだ。明日はお出掛けするよ。」

「何処へ行くんだ?」

「電車に乗りたいと思ってね。」

「?……判った。」

あ、これ判ってないやつだ。

ま、別にいっか。

どうせ、明日になったら判るだろうし。

「じゃあ、今日の仕事はこれで終わりだから。」

「そうか……」

「ん?如何かした?」

「いや、下級構成員だった時より、仕事が少ないと思ってな。」

……そういうことか。

「当然だよ。涙くんは、私の部下でしょ?
だから、私に仕事が無ければ、必然的に涙くんにも仕事は回らないよ。」

「成程な。」

「じゃあ、また明日。」

「嗚呼。」

涙くんが出ていくのを見届けた私は、明日の準備をしつつ、確実に夜へと近付いていく時計を睨み付けた。



同日の夜──

とある報告を受けた私は、

「時間はあげるから、彼の人との話は明日にして。」

と龍くんに伝え、執務室を出た。

「はぁ……」

盛大なため息を一つ零し、目の前の扉を乱暴に開け放つ。

階段を踏みしめる(たび)に、ヒールの音が響く。

私の姿を見たその人は、不気味な笑みを浮かべた。

「やァ、この間ぶりだね……A。」

「相変わらず五月蝿い方ですねぇ。
黙ってて下さいよ、太宰サン。」

目の前で鎖に繋がれている太宰サンは、敵組織に捕えられているとは思えない程、飄々としている。

ま、それもそのはずか。

出来れば近付きたくなかったけど、仕方ないので太宰サンの側まで行って、鎖を付け直す。

「ありゃ……」

ついでに、太宰サンが鎖を外すのに使ったピンも回収する。

「何時でも逃走出来たなら、余裕があるのは当然ですよねぇ。」

「流石、A。
あ、そう云えば首領補佐になったお祝いをしてなかったね。おめでとう。」

「やめて下さい。
不快に思うあまり、貴方のことを殺してしまいそうなので。」

「Aに殺される最期ってのも悪くはないけど……
今の私は、美女と心中するのが夢だからねぇ。」

「……そうですか。」

死に方とかどうでもいいから、兎に角、さっさと死んでくれないかな?

この人と話してても時間の無駄だし、さっさと終わらせるか。

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舞花 ひめ(プロフ) - るぅとさん» 有難う御座います!そう云って頂けると私も頑張れます!これからも応援、宜しくお願い致します。 (2019年8月22日 7時) (レス) id: 6d7eb9b273 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと(プロフ) - 更新お疲れ様です!! ご自分のペースでいいので頑張ってくださいっ (2019年8月18日 22時) (レス) id: 4ba8ceef5d (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - いずなさん» 有難う御座います!楽しみにして下さってる皆様の為にも、引き続き頑張って行きますので、これからも宜しく御願い致します。 (2019年7月8日 6時) (レス) id: 052a536090 (このIDを非表示/違反報告)
いずな - この物語面白いです!忙しいと思いますが更新頑張ってください!続き楽しみに待っています (2019年7月6日 2時) (レス) id: f5ee51c946 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います!更新頻度が落ちないよう努力していくので、これからも応援、宜しく御願い致します。 (2019年6月1日 18時) (レス) id: 90e19b9523 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:舞花 ひめ | 作成日時:2019年6月1日 8時

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