検索窓
今日:5 hit、昨日:28 hit、合計:121,510 hit

其ノ漆 ページ8

Noside
〜探偵社〜

「うぉんうぉん、いぇいぇ〜♪
しんじゅ〜は、ひとりじゃ、できないー♪」

ヘッドフォンで音楽を聴いている太宰。

「オイ邪魔だ。()け。
全く、何故こんな奴が探偵社に……
我が理想にはこんな……」

苛立った国木田は、太宰からヘッドフォンを取り上げる。

「おい太宰!仕事は如何した!」

「天の啓示待ち。」

そう答える太宰の手にはヘッドフォンがあり、装着をするところだった。

国木田が、ハッとして手元を見ると、ヘッドフォンがない。

「ふたりなら、できるー♪
しんじゅうしんじゅ、
しんじゅしんじゅ、レッツゴー♪」



〜樋口たち〜

「アハハ……それは脅されましたねェ。」

樋口に連れられ、現場に向かう三人。

歩きながらも、ナオミは谷崎の片腕に抱きついている。

「笑い事じゃないですよう……
凶悪なマフィアとか、直ぐに死ぬぞとか……
途んでもない処に入っちゃった。」

「まァまァ、ボクでも続けられてるくらいだから、大丈夫ですッて。」

「でも、谷崎さんも異能力者なのでしょう?
どんな力なんです?」

「や、あんまり期待しないで下さいよ。
戦闘向きじゃないンですから。」

「うふふ……兄様の能力、素敵ですよ?
ナオミあれ大好きー」

と谷崎の耳に息を吹きかけるナオミ。

「止めなよナオミ……こんな処で。」

「あら口答え?生意気な口は、どの口かしら?」

兄妹だとは思えない程イチャつく谷崎とナオミ。

その二人を見て、敦は顔を赤くする。

その時──

「着きました。」

立ち止まって、周囲を見回す三人。

そこはビルの谷間の、人気の無い路地裏だった。

樋口は無言でその先を指差す。

「なんか……鬼魅の悪い処ですね。」

「……おかしい。本当にここなンですか?ええと……」

「樋口です。」

「樋口さん。
無法者と云うのは、臆病な連中で……
大抵、取引場所に逃げ道を用意しておくモノです。
でも此処はホラ……
捕り方があっちから来たら逃げ場がない。」

「その通りです。
失礼とは存じますが、嵌めさせて頂きました。」

樋口の態度が急に変わる。

そして、その冷たい目にガンゴーグルをかける。

「私の目的は、貴方がたです。」

樋口は携帯で連絡する。

「芥川先輩?
予定通り捕らえました。これより処分します。」

「芥川……だって?」

『重畳……五分で向かう。』

「我が主の為……ここで死んで頂きます!」

樋口は隠し持っていたサブマシンガンを撃ち放った。

其ノ捌→←其ノ陸



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (69 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

舞花 ひめ(プロフ) - 櫻色華伝さん» コメント有難う御座います!涙香くん、可愛いですよね!私もデレデレしながら書いてます(( これからも頑張って更新させて頂くので、これからも宜しくお願い致します。 (2020年1月8日 10時) (レス) id: 56c3681e86 (このIDを非表示/違反報告)
櫻色華伝(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!夢主(私は累-かさね-ちゃんとしてます)LOVEの涙香くん可愛すぎる!応援してます。更新頑張ってください! (2020年1月7日 15時) (レス) id: bb11e6ace8 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います!頑張って更新させて頂くので、楽しんで頂ければ幸いです!▼とあるヰ琉兎さんも、頑張って下さい!応援してます! (2019年4月3日 22時) (レス) id: 95f7a369ce (このIDを非表示/違反報告)
▼とあるヰ琉兎(プロフ) - 首領の意味深な発言や芥川との関係が良かったです!!この先どう進んでいくか気になります。更新楽しみにしてます!!これからも、応援してます(´ω`*) (2019年4月3日 21時) (レス) id: ff0f774975 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:舞花 ひめ | 作成日時:2019年3月1日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。