其ノ参拾参 ページ35
Aside
結局、何も買わず、その後も何件かの店を渡り歩いた。
勿論、凡てマフィア傘下のブティックだ。
「中々、ピンとくる物が無いねぇ。」
「……そうか。」
そうこうしてる内に、お昼時。
「そろそろお腹空かない？」
「まぁな。」
「と云う訳で、お昼を食べに行こう。」
そうして、龍くんと来たのは、完全予約制のレストラン。
係りの人に話を付けると、龍くんが顔をしかめた。
「大丈夫だよ。此処もマフィアの傘下だから。」
「そう云う話では……」
「そんな、心配しなさんな。
個室だし、支払いはカードで済ますから。
それに此処、無花果のケーキがあるらしいよ。」
後ろから、小さい溜息が聞こえた。
席について直ぐ、メニューを決めるように急かす。
そんな私を不審がりながら、龍くんは自身の注文をする。
私もさっさと注文を済ませ、従業員を追い出す。
「却説、私が君をデートの誘った四つ目の理由を未だ云ってなかったね。」
「嗚呼。」
「人虎の捕獲について話したかったから。」
私達の間に流れる空気が一変する。
「態々、信頼のおける個室を予約したのもその為だよ。」
「成程な……」
龍くんがそう呟いたのが聞こえた。
「時間も無いし、ちゃっちゃと話しちゃおう。
先ず、太宰サンを捕まえる事にした。」
��太宰��と云う名に、龍くんが小さく反応する。
「……太宰さんを？」
「そっ。君が大好きな太宰サン。
彼の動きを封じるのが一番効率が良い。
姐さんの処に優秀な暗殺者が居た筈。
彼女を使おう。名前は確か……泉鏡花ちゃん。」
地下に囚われている、可哀想なお姫様。
……まるで、✕みたいだ。
「彼女は、自分で異能力を操れないらしい。
携帯からの指示にのみに従うって云うんだから、利用価値しか無いよねぇ。」
可哀想だけど、使えるものは、
「どんな異能力を使うんだ？」
「異能力名は、夜叉白雪。
姐さんみたいな夜叉を操る異能力だよ。」
其の時、個室の扉が静かに開かれた。
「お食事を……お持ちしました。」
「あぁ、有難う。」
食事を手際よく並べた従業員は、空気を読んで出て行く。
いや、此の冷えた空気に耐えられなかっただけか……
まぁ、出て行ってくれるなら、何方でも良いけど。
此処の料理ってどれも美味しいんだよね〜
「いただきま〜す。」
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舞花 ひめ(プロフ) - 櫻色華伝さん» コメント有難う御座います！涙香くん、可愛いですよね！私もデレデレしながら書いてます(( これからも頑張って更新させて頂くので、これからも宜しくお願い致します。 (2020年1月8日 10時) (
レス) id: 56c3681e86 (このIDを非表示/違反報告)
櫻色華伝(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！夢主(私は累-かさね-ちゃんとしてます)LOVEの涙香くん可愛すぎる！応援してます。更新頑張ってください！ (2020年1月7日 15時) (レス) id: bb11e6ace8 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います！頑張って更新させて頂くので、楽しんで頂ければ幸いです！▼とあるヰ琉兎さんも、頑張って下さい！応援してます！ (2019年4月3日 22時) (レス) id: 95f7a369ce (このIDを非表示/違反報告)
▼とあるヰ琉兎(プロフ) - 首領の意味深な発言や芥川との関係が良かったです！！この先どう進んでいくか気になります。更新楽しみにしてます！！これからも、応援してます(´ω｀*) (2019年4月3日 21時) (レス) id: ff0f774975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞花 ひめ | 作成日時：2019年3月1日 7時
