俺最弱説 (ページ30)

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フラフラページ30

佐藤さんはスピード出し過ぎるから

そう言われて

大人しくAさんの後ろに乗った。

フラフラしながら走り出した自転車は

緩い下り坂になったところで軌道に乗った。

A「気持ちい～」

健「寒くない？」

A「佐藤さんちあったかかったから。
体あったまってるみたい。」

健「そっか」

Aさんから香る甘い匂いにクラクラしながら

雨上がりの夜風で頭を冷やす。

A「佐藤さん、うちからどうやって帰るんです？」

健「んー、考えてなかったけど
歩いてもいいし。」

A「歩くと結構ありますよ、距離」

健「Aさんち泊まって始発で帰る」

A「全然いいって思っちゃうから不思議。」

健「一回泊まってるから？笑」

A「ですね」

健「じゃあほんとに泊まっちゃおっかな♩」

A「今日はダメですけどね。
カズの彼女いるから。」

健「.....傷ついた」

A「え？(^^;」

健「今のめっちゃショック。
まだ一緒にいられると思って…嬉しかったのに。。」

A「・・・ごめんなさい」

健「・・・・」
A「・・・・」

健「Aさんのいじわる～」

A「佐藤さんのワガママ～」

少しずつだけど

Aさんが、心を開いてきてくれてるのがわかる。

俺の気持ちは、もうなんとなくわかってるよね？

どう思ってる？

健「ていうか、Aさん帰っていいの？
お邪魔なんじゃない？」

A「それは私も思うんですけど。
カズが、気使わないでって言うし。
着替えとか全部家にあるし…明日仕事だし。」

健「俺だったら二人っきりにして欲しいけどな～」

A「今回は急だったから
ホテル取る時間無かっただけで。
いつもは外泊したりするんですよ」

健「ふーん。
じゃあ俺んち泊まればいーじゃん」

A「・・・・ぷっ。」

健「え？」

A「もうなんなんですか！笑」

急に笑い出したAさん。

俺、何か変なこと言った？笑