No.5 ページ14
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赤「…はい、俺も間違えたから」
炭酸と向き合い一人百面相をしていると、
隣からぶっきらぼうに差し出された
買いたてのオレンジジュース。
浮き足立って空回りしてしまったと
落ち込む心を飛び越えるような驚きが俺を襲う。
「え、オレン、ジ…え？」
赤「やから！…間違えたから交換してって」
混乱する俺と声を荒らげるしげを、
隣に座る子どもが不思議な顔で見上げる。
第一声が思いのほか大きかったことに気付き、
尻すぼみになって黙りこんだしげは
その子どもの髪をクシャッと撫でた。
それでも目を逸らさないその子に
何でもないよと笑顔を返せば、
息を吐いたしげがポツリと呟く。
赤「…とも、炭酸苦手やのに買っとったから。
理由は分からんけど、
どうせ飲み切られへんと思ってん」
あーあ、カッコつかんわぁ…
そう投げやりに言い放って天を仰ぐ。
その横顔に浮かぶのは、
気の抜けた優しくて温かい笑顔。
昔も、今も、きっとこの先も。
俺の、大好きな顔。
「ありがと、しげ」
赤「…おん、ええよ」
スマートさや、器用さはなくても
俺をよく見て第一に優先してくれる
100点満点の恋人。
噛み締めるように礼を言えば、
俺の頭をクシャッと撫で、
何事も無かったかのような顔で前を向く。
多分、無意識。
子どもにするのと何ら変わらない感覚。
それでも触れられた頭は熱を持ち、
折角被せてくれたキャップも
結局はしげのせいで形無しだ。
ほんまにずるい、
そういうとこ。
赤「とも？顔赤いけど、大丈夫か？」
「だ、大丈夫！
あ、ほら！始まるみたいやで！」
不自然に誤魔化して誘導すれば、
少し不服そうな顔。
誰のせいやと思ってんねん！とは言わずに
隣からの視線は完全無視して、
ステージ上のヒーローをじっと見続けた。
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ハチミツ(プロフ) - かこさん» ご感想ありがとうございます。返信が遅くなってしまい、申し訳ありません…。そう言っていただけると、書くモチベに繋がります！低浮上ですが、今後もよろしくお願いします！ (2021年6月10日 8時) (
レス) id: 35042e2505 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - お久しぶりです（ ; ; ）この作品大好きなので更新再開してくださって本当に嬉しいです！ありがとうございます（ ; ; ） (2021年3月3日 15時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！！！！！ (2020年2月25日 23時) (レス) id: e4df3d7976 (このIDを非表示/違反報告)
( ^ω^ ) - stand by me めちゃめちゃ好きです！番外編がみれてとても嬉しいです！楽しみにしてますね！ (2018年9月21日 14時) (レス) id: 24ab54fcbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハチミツ
| 作成日時：2018年9月21日 2時
