No.2 ページ11
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「俺が好きやったん、何歳の話やねん」
強引すぎる約束の後、
とりあえずと調べた現在のヒーローは
名前も、人も、必殺技も変わっていた。
強いて同じところを見つけるなら、
3分で帰ってしまうところだけだろうか。
しげとの時間はあの夏で止まっている。
動き出したのは極々、最近のこと。
だからこれから沢山知っていきたいし、
知ってほしいとも思う。
そんな状態で絞り出した案が、
俺の好きだったヒーローのショーを
2人して見に行くこと。
ただ、好きだったのは子どもの頃の話。
目を瞑れば簡単に想像できる。
幼稚園児や小学生に囲まれて、
生暖かい目で見守る大人たちに
肩をすぼめる思春期の高校生。
「ほんま、あほやなぁ」
そんな未来が簡単に想像出来ても、
この上がる口角は何を意味するだろう。
安直すぎる思考回路への呆れ？
何も分かってないことへの嘲り？
答えはどちらもノーだ。
そんなネガティブな感情じゃない。
あの頃の思い出を共有していること。
一生懸命考えて見つけた、
しげなりの"おもてなし"であること。
そんなポジティブな感情だ。
「デート、服装、男…」
高揚感をオシャレに変換し、
時間の許す限り吟味する。
流行りものから嗜好に忠実なものまで。
学校には制服、部屋着はジャージ。
男子高校生に高度なものは求めない。
少しでも良いなと思ってもらうことが
今回の第一目標だった。
しげは「デートしよう」なんて言わない。
照れ屋で小心者だから。
基本受け身で、だから拗れて。
引っ張っていく手綱は、俺が握ってる。
だから今日は誰が何と言おうと初デート。
恥ずかしくて、嬉しくて、幸せな日。
「よし、決めた！」
数少ないレパートリーと雑誌を見比べ、
どうにかこうにか戦闘服を整えた。
ピロン
軽快な音が知らせる通知は、
想像に違わず彼からのものだろう。
『しげ：明日、9時に家行く』
ぶっきらぼうだけど確かな文章が、
少し落ち着いていた心臓を再び動かした。
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ハチミツ(プロフ) - かこさん» ご感想ありがとうございます。返信が遅くなってしまい、申し訳ありません…。そう言っていただけると、書くモチベに繋がります！低浮上ですが、今後もよろしくお願いします！ (2021年6月10日 8時) (
レス) id: 35042e2505 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - お久しぶりです（ ; ; ）この作品大好きなので更新再開してくださって本当に嬉しいです！ありがとうございます（ ; ; ） (2021年3月3日 15時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！！！！！ (2020年2月25日 23時) (レス) id: e4df3d7976 (このIDを非表示/違反報告)
( ^ω^ ) - stand by me めちゃめちゃ好きです！番外編がみれてとても嬉しいです！楽しみにしてますね！ (2018年9月21日 14時) (レス) id: 24ab54fcbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハチミツ
| 作成日時：2018年9月21日 2時
