〜過去にすれ違った悪魔〜2 ページ40
突然、彼女の携帯が鳴って、用件を聞いてみれば軍の緊急招集である。
薄々勘付いてはいたが、デモの鎮圧に新兵が駆り出されたのだ。
無論ルココも例外ではなく、学生達の正面に立ちはだかる事になった。
彼らの抗議を聞いてみれば中身は簡単で、売店のお菓子の種類増加とか夏季休暇の宿題の減少だとか、本当にしょうもない事だった。
少し前まで訓練生だったルココにとって、理解出来ない内容ではないのだが、今の彼女は軍人だ、訓練生ではない。
デモの先陣を切っていたのは、可愛らしい顔をした黒い体躯の尻尾付き。
そのすぐ斜め後ろには側近の如く、水色の体躯の尻尾付きがいる。
ルココは口笛を吹きそうになる。
そこで上層部から鎮圧開始の指示が下され、新兵達は動き出した。
すると、その日のデモは軍が鎮圧するなり、すぐに散ってしまった。
が、ルココはその時、最後に見た先陣の黒い男が笑っていたのを覚えている。
それから幾らか経った頃だった。
ルココはとんでもない情報を耳にする、まさにそれは寝耳に水だった。
あの時のデモは若気の至りという事で済まされていたのだが、そのデモが発端であったのだ。
中訓練所が少し変わったらしい。
生徒が一致団結したという、勿論デモによって、だ。
これだけ聞くと良い事の様に聞こえるのだが、真相は恐ろしいものだった。
ルココはそれを訓練所に弟がいる友人から聞いた。
33人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クローン(プロフ) - Say akaさん» 有難うございます。番外編やら続編やらは後々ひっくるめてお話しようと思っておりますので、今暫くお待ち頂けると有難いです。 (2015年5月3日 16時) (レス) id: d8750a893b (このIDを非表示/違反報告)
Say aka(プロフ) - この小説凄くいいです!!これからも更新頑張ってください(^ー^)ノあと、番外編とか作りませんか? (2015年5月2日 13時) (レス) id: f86aeafa04 (このIDを非表示/違反報告)
クローン(プロフ) - 清河清明さん» 紹介されるような物である事に恐縮です。書き方とかはようやく整って来たので何とも言えませんが、そこが仇になる事もあるので良かったです。コメント有難うございました…! (2015年3月26日 12時) (レス) id: d8750a893b (このIDを非表示/違反報告)
清河清明(プロフ) - こんにちは。友人の紹介で読んでみたら予想以上に面白く、通信規制の一歩手前までいってました(笑)台本小説でもなくスーパー完璧少女でもない彼女の生き様に久々に胸熱でした (2015年3月24日 18時) (レス) id: 07f2a719b6 (このIDを非表示/違反報告)
クローン(プロフ) - 名無しさん» おわわわ…! こちらこそコメント有難うこざいます。この作品に世界観なる物が作れていたようで光栄です! (2015年3月1日 7時) (レス) id: d9f1c78e75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:クローン | 作者ホームページ:ホームページはありません。
作成日時:2015年1月11日 8時