【碓氷真澄】俺とアンタの赤い糸【A3】

帰り ページ34

オオカミの耳を付けたり 、鼻の上に絆創膏を貼ったり 、ハートを書いてみたり …



様々なデコレーションを行い 、結構満足な私 。



真澄「 ねぇ 」



私「 な、何 」



真澄「 何でさっきからキスのやつアンタの顔ペンで消そうとするの 」



私「 恥ずかしいじゃん！！！ 」



上手く撮れていて 、どこかの映画のワンシーンの様に綺麗なのだが 、どうも自分が気に食わないため 、ペンで自身を消そうとしている 。



真澄はそれを丁寧に戻し 、日付だけを端に書く 。



真澄「 かわいい … 」



彼の口が綻(ほころ)ぶ 。



私「 も、もう終わりにするから 」



終了のボタンを押し 、記念に一枚スマホに移す 。



ゆるいピースの写真 。



真澄は案の定キスプリ …



真澄「 大切にする … 今日の日も 、Aも 。」



私「 セリフ臭い … けど ありがとう 。 」



作成された写真を手に 、ゲームセンターから出る 。



──冬らしい冷たい風が頬を掠める 。



どうも明日頃には雪が降ってしまうらしい 。



駅のホームで電車を待っている際 、デパートの大きな伝言板に 、そのような天気予報が伝えられている 。



真澄「 はい ココア 」



まだ10分程待つからか 、私に気を遣って心身温まる飲み物を買ってきてくれた 。



私「 ありがとう 」



飲み終わる頃には電車が来て 、彼と共に席に着く 。



今日の日を振り返ろうとすると 、睡魔が襲う 。



真澄「 おやすみ 」

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