化け ページ21
学級委員長の手がゆっくりとスカートの中に入っていく 。
恐怖のあまり ぎゅっ と力強く目を瞑る 。
コンコンコンコン
無駄に多いノック 、そして最後にドアを引っ掻くような音が二回聞こえた 。
学級委員長はハッとした顔で手を退け 、ドアの方に向かった 。
「 … はぁ 、いいところだったのに ¨ 保健室の先生 ¨ かよ 。」
この独特の入室法は先生との秘密のパスコードのようなものだったらしい 。
ガチャン 、と鍵の開く音が響き 、学級委員長は再び偽りの仮面を繕い 、優しそうな表情に戻す 。
と 、勢いよくガラッとドアが横に動き 、学級委員長は鈍い音と共に床に倒れる 。
真澄「 っおい 、Aになにしてんの 」
真澄は右手で拳を作っており 、学級委員長は左頬を抑えている 。
容赦無く殴ったのだろう 。
私「 真澄! 」
安心感からか今にも泣きそうになり必死に堪え 、彼の元に歩み寄るも 、学級委員長はゆらりと立ち上がり 、私の行く道を腕で妨げる。
「 何も見てないのに何で殴るんだよ 」
真澄「 … はぁ 。」
私「 邪魔 」
「 うっさいなぁ 、素直に俺の女になれば事は済むんだよ 」
私「 ならないからこの変態! 」
バチんと私から右頬を叩き 、リュックを背負って真澄と保健室を出る 。
真澄「 最後のビンタ 、心にくる 。」
私「 やってやった感あるよ 」
学校を猛スピードで飛び出し 、暫くしてゆっくりと歩き始める 。
すっかりと辺りは暗くなっていて 、やけに心細い気持ちになる 。
ふと 再び先程の事が頭を過ぎる 。 もしまたああいう場面に遭遇したら?学級委員長が諦めなかったら?
自然と真澄の袖を掴んでいた 。
真澄「 … 今日 、アンタの家に一度帰ろ 。」
私「 え?でも … うん 、そうする 」
きっと真澄なりの気遣いだろう 。
そもそもこんな顔で寮には戻れない 。
進行方向を変え 、暫く帰ってこなかったそこそこ立派な一軒家に到着 。
私「 … 誰もいないし真澄もおいで 。」
真澄「 うん 」
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皇(プロフ) - !シ .さん» 笑ってくださりありがとうございますヽ(・∀・ )ノ 真澄は正義。頑張ります!^^ (2017年12月24日 21時) (レス) id: 99f69f0d36 (このIDを非表示/違反報告)
!シ .(プロフ) - めっちゃ笑いました。真澄かわいい。頑張ってください! (2017年12月20日 12時) (レス) id: c63ed2c4ca (このIDを非表示/違反報告)
皇(プロフ) - 童話さん» ありがとうございます!(^^♪ (2017年11月24日 21時) (レス) id: 99f69f0d36 (このIDを非表示/違反報告)
童話(プロフ) - とても、面白いです!更新頑張ってください! (2017年11月23日 18時) (レス) id: 4ed159ca7f (このIDを非表示/違反報告)
無名の作者 - あいん。さん» ありがとうございます!やってはいけない誤字ですね…(*_*) (2017年10月31日 20時) (レス) id: 99f69f0d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:皇 | 作成日時:2017年10月8日 1時