５話 ページ7
最初に放心状態から正常に戻ったのは、ママだった。
「A…？なんで生きて…」
『いや、こっちが聞きたいんだけど。あー、それと、止血してくれない？』
こんな普通な表情してるけど、結構痛いんだよ！という言葉は呑み込んだ。
ママは鬼に視線を向けたが、当の本人は誰かに報告しに何処かへ消えた。
いやその間に、私が逃げるとか少しは思わないのかな。
あー、もう！と声を荒げると、ほんの少しだけママの肩が揺れた。あ、なんかごめん。
『私はこれからどうすればいいの？』
「それは、」
言葉に詰まる彼女。
まぁ、こんな異常者今まで居なかったのだから仕方がないか。
ママは私の質問に答えるのをやめて、止血を始めた。あ、やってくれるんだ。
そんなこんなで過ごしていくと、鬼が戻ってきた。
ママに近寄り、私に聞こえない程度の声でやりとりを始める。
何もしないというのも暇だったので、歌った。何故歌ったのか？と聞かれても、そういう気分だったとしか答えられない。
『ある〜日、檻の中〜、鬼さんに〜出会った〜。もーりーのなぁ〜かに〜、昔から住んでるぅー』
あれ？なんか歌詞が混ざったような……気のせいかな。
へんてこな歌を歌っている間に、話は終わったみたいだ。
するとここで予想外なことが起きた。
鬼が帰ってしまったのだ。
反対に、ママは私へと近付いてくる。
え、なに、私を物理的に殺すんじゃなかったの？てっきりそうかと思ってたのだけれども。
スッと差し出された手を見て、私は流れるような動作でその手を掴んだ。無意識である。そしてそのまま、いつの間にか開いていた鉄格子の外へ。
『いや、ちょっと待って？！まだ状況が理解できてないから！』
「何を言っているの？ほら、帰るわよ」
『見事なスルースキル！帰るって、何！！こっちの還る？！』
騒がしいとは思うのだが、こっちも色々と言いたいことがあるのだ。
門からの距離が遠くなっていったところで、ママが足を止めた。急に止まるものだから、転けそうになった。が、ここは見事な動体視力で回避。
どうしたの？とママに尋ねるも、返答は無い。そんなただならぬ様子にゴクリと唾を呑み込んだ。
______まさか、ここで私を天に還そうと…？！
なんていう馬鹿な想像とは裏腹に、
彼女は突然私を抱き締めてきた。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月19日 22時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
じ - 気になるバーバン。 (2022年10月17日 16時) (レス) @page37 id: 3b27f251de (このIDを非表示/違反報告)
嘘の仮面 - 一瞬13話で 我「あれれ〜？←コ○ン風味 セリフが最終回っぽいぞ〜？」ってなってた (2020年11月14日 16時) (レス) id: f9b0be6a5b (このIDを非表示/違反報告)
死にたい、、、のか？ - 好きなアニメがけっこうかぶってる、、、なでゅか、、、ガンバ。 (2019年10月6日 2時) (レス) id: 69368e2650 (このIDを非表示/違反報告)
スターフォロワー(プロフ) - 花風雪さん» ご報告ありがとうございます！今すぐ直してきます！ (2019年8月25日 17時) (レス) id: 8991ba4fa0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スターフォロワー | 作成日時：2019年4月2日 7時
