非日常 (∽) (ページ21)

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◆ ページ21

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「これなぁ、肝臓にもえぇねんて♪」

「あぁ、ロケでどっくんと行ったとこの？」

「そうそう、それやで！」

「ほぉん‥」

ヤスが淹れてくれた独特の風味のジャスミンティーは
味も温度も俺好みで飲みやすい。

ヤスは俺の好みを把握してくれているのではないかと、勘違いしそうなくらいに。

「あ、ヨコちょチョコいるぅ？」
「この前知り合いにめっちゃもらってん」

「んー、ならもらおかな」

此奴はどこまで優しいのか、逆に心配になってくる。

この優しさに付け込まれてトラブルに巻き込まれることはないか、
大切なメンバーだからそれだけはやめてほしい。

「ヤス、変なのに引っかかんなよ？」

「それ、ヨコちょにもそっくりそのまま返すわ」
「ヨコちょも引っかからんといてなぁ？」

「どういうこと？」

「ねぇ、ヨコちょ？暑ない？」

そう尋ねられると身体の奥の方、
身体の芯が燃えているような熱を覚えた。

「確かにアツイわ」
「なんでわかったん？」

「なんでやろうねぇ～♪」

刹那、ヤスの笑顔が変わった。

さっきまでの可愛らしい笑顔ではなく、
何かを企んでいるような真っ黒で悪い笑顔。

「俺が治したるから‥」

舌なめずりしながらそう言うヤスの指がツゥ、と俺の頬をなぞった。

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