I'm a sicker for you ～SixTONES短編集～ (ページ12)

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『手かして…』

花束を渡し、その中から1本の花を抜き取ると引っ掛けてあった婚約指輪を外してAの手を取る。

そのままAの薬指にはめようとした。

「…ゆ、ご、…すごく嬉しいんだけど…その、そっち右手…」

鼻を赤くさせたAが言いづらそうに口を開けた。

『えっ！？うわっ！間違えたっ！こっち！！』

あとは指輪をはめて抱きしめるつもりだったのに、あろうことか右手をとってしまった。

恥ずかしっ！！

「ふふっ、なんだか緊張が解けちゃった…。優吾らしくて好きだよ…」

『やめて、そんなのぞかないで…』

俺の顔を覗き込むように笑顔でフォローしてくれるのは嬉しいけど、やっぱりここは男としてバシッと決めたかった…

気を取り直して左手の薬指に指輪をはめると周りから拍手や口笛が始まる。

花束を抱えたままのAを花束ごと抱きしめると、

「大事にするね…？」

と、俺の方を向いて指輪を見せながら幸せそうに笑うから

「俺もAを大事にするね？」

と微笑み返す。

大事なところでミスっちゃったけど、結果オーライって事で…

末永くよろしくお願いします…w

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後日談

「高地、お前大事なとこで間違えんなよw」

「そーだぞ！マジかって思ったもん！」

「ギャクにね！AHAHAHA!」

「あんだけ練習付き合わせといて本番ミスんなよw」

「でもよかったね、おめでとう」

『お前らあのときいたのかよっ！！！』

しっかりメンバーにもバレていたコーチでした。