となりの京本くん

4話 ページ4

・




結衣とこーちと私の3人で話しながら教室に入ると

聞こえてきたのは




「こーち！」




と教室の後ろから嬉しそうにこーちの名前を呼ぶ声。




たしか陽キャ軍団の一人である田中くん？だっけが

満面の笑みでぶんぶんと手を振っている。




その田中くんの横には茶髪の京本くんがいた。






ぱちり。






じっと京本くんを見つめていると目が合った。




すっごい勢いで逸らされたけど。




ちょっと悲しいかも。




「樹、声でけぇよ。ちょっと行ってくるわ」


「ほーい」




席を確認すると、私は廊下から3列目の前から

3番目でその前にこーち、左斜め前に結衣がいた。

つまりこーちと結衣は隣。




「…ね、京本くんって金髪じゃなかったっけ？」




席についてすぐに気になっていたことを聞く。


京本くんは完全に金髪のイメージだったから

茶髪の京本くんを見た瞬間ほんとびっくりした。




「いや、結構前から茶髪だったよ」


「まじ？」


「まじ、去年の文化祭ぐらいからだったかなー？」




ぜんぜん知らなかった。


顔が整ってるから茶髪も似合ってるなあ。




「もしかしてだけど、Aって京本大我のこと

好きなの？」


「いや、そういうわけじゃないけど、初めて会った

時のインパクトがすごかったから…」


「ま、京本大我は顔も綺麗だからね〜」




わかるわかると結衣も納得している様子。






京本くんはただ気になる存在。






・

5話→←3話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す