22話 ページ22
・
その犯人は＿＿＿
｢なに？田中くん｣
｢喉乾いたからジュース買ってきて｣
ぱちぱちと瞬きをして見つめてくる。
語尾にハートがつきそうな声でおねだりされた。
｢いいけど…ジュースならなんでもいいの？｣
｢うん｣
｢おっけー｣
買いに行こうと席を立つと
田中くんが京本くんに話しかけた。
｢きょももいつもジュース買いに行くから
一緒に行ってきたら？｣
ん？なぜそこで京本くん？
｢あー、うん。そうするわ｣
京本くんがお財布を持って立ち上がる。
処理ができないまま会話が進んでいった。
｢佐倉、いこ｣
｢う、うん｣
いくら仲良くなれたからって、二人きりは
ハードル高くない？
なんて思いながら京本くんの後ろを着いていった。
・
自販機に向かう廊下。
｢…もう緊張してない？｣
｢うん、みんなすっごい良い人だったから｣
｢そっか、良かった｣
となりで嬉しそうに微笑む京本くん
と、
『あの子誰？なんで大我くんと話してんの？』
『え、もしかして彼女とか？』
『それはないっしょ。ちんちくりんだし』
私を品定めするかのように見てる3年の先輩たち。
こわい！こわすぎる！！
私なんかが京本くんのとなりにいてごめんなさい！
俯いて心の中で懺悔してると、佐倉顔上げて、と
京本くんの柔らかい声が聞こえた。
ぱっと顔を上げると、少し眉を下げた京本くんが
｢ああいうの気にしなくていいから
俺が佐倉と一緒にいたいからそうしてるだけだし｣
そう言って笑った。
その瞬間、心臓を鷲掴みされたような感覚におちいる。
｢…やば、俺もしかして恥ずいこと言った？｣
｢や、かっこよかった、です｣
京本くんはシャツの袖で顔を隠す。
私の顔はトマト状態。
……けっこう今のはきゅんときたかもしれない。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2694人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すず(プロフ) - sinraさん» ありがとうございます。亀更新ですが、ご愛読いただけたら嬉しいです！ (2022年2月26日 14時) (
レス) @page47 id: f3968e2ee3 (このIDを非表示/違反報告)
sinra - 面白かったです！続きが楽しみです！頑張ってください！ (2022年2月8日 16時) (レス) id: a1208a6b46 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - やいさん» 励ましのお言葉ありがとうございます！続きを待ってくださってすごく嬉しいです。更新がんばります!! (2021年9月24日 12時) (レス) id: ad4fed1b55 (このIDを非表示/違反報告)
やい - とても面白いです！続きが気になります、、。更新頑張って下さい！ (2021年9月16日 17時) (レス) id: fffbb8ab4f (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 京本のもとさん» 少しでも京本のもとさんの夢を叶えるお手伝いができて良かったです！きょもとの学生ライフを満喫しちゃってください！笑 (2021年8月30日 22時) (レス) id: f3968e2ee3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すず | 作成日時：2021年8月16日 21時
