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｢おい、そろそろ起きろ｣
目を開けると仏頂面な大我くんの顔。
びっくりしてベットから飛び起きる。
｢お、おはよう｣
布団を被って目だけ出す。
こんな寝起きの顔見せられない。
すると大我くんは私の布団をもぎとって一言。
｢別に俺あんたの顔とかどうでもいいから｣
冷たい目で朝から辛辣な言葉を吐いてくる。
さっきの私の焦りを返してほしい。
｢もう行くの？｣
｢ん、ここにお金置いとくからてきとーに払っといて｣
有名ブランドの財布から諭吉を何枚も取り出す。
やっぱりお金持ちなんだな。
______じゃなくて次の一手を打たなきゃ。
大我くんをオトすために。
ベットから身を乗り出してじっと見つめる。
｢あの、今度お礼したいから連絡先教えてほしいな｣
｢……むり｣
今ちょっと間あったよね。
押せばいけそう。
｢消してもいいから、お願い｣
縋るように手を合わせれば、大我くんはため息を
ついて手を広げた。
｢はやくスマホかして｣
｢いいの？ほんとに？｣
｢用事済んだらすぐ消すから｣
大我くんははやく取ってこいと言わんばかりに
しっしっと手で追い払う。
なにはともあれ連絡先を交換できる嬉しさに
私の頬は緩んでいた。
かばんからスマホを取り出す。
｢あ、まちがえた｣
これはプライベート用のスマホだった。
もう片方の仕事用のスマホを取り出す。
｢あんたなんで２個持ちなの？｣
後ろから大我くんが覗いている。
咄嗟にプライベート用のスマホをかばんに隠した。
……やばいかも。
今から交換するのは仕事用のスマホとか口が
裂けても言えない。
どっちもプライベート用だって偽らないと。
｢……えっと、容量がいっぱいになっちゃったから
新しいの買ったんだけど、こっちにも大事なことが
いろいろはいってるから2個持ち運んでるの｣
思ってもないことが口からポロポロ出てくる。
嘘が上手くなっちゃった。
私のかばんを凝視している大我くん。
｢ふーん……｣
大我くんは何も言わず私からスマホをとった。
｢はい、入れといたから｣
そして振り返りもせず出て行った。
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すず(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます!!ぜひきゅんきゅんしちゃってください笑これからも楽しんでいただけるように頑張ります！ (2021年3月9日 22時) (
レス) id: 9dcddaef74 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - いつもキュンキュンしながら読ませてもらっています！続きめちゃめちゃ気になります。これからも頑張ってください。 (2021年3月9日 14時) (レス) id: eca9d0649e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すず | 作成日時：2020年12月20日 13時
