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緑「マジで数学何言ってっかわかんねー。公式に沿ってやれば簡単とかさ、そもそもどこにどれを当てはめればいいかがわかんないっつうの!」
黒「いっちょ前に文句垂れてるけどお前寝てたろ」
緑「あ、やっぱバレてた?それっぽいこと言っとけばちゃんと受けてるって誤魔化せると思ったのにな」
黒「慎太郎が肘ついて俯いてたらそれはもう寝てるようにしか見えないよ」
緑「ふ〜ん…俺北斗より後ろの席なのに授業まともに受けてる北斗がなんで俺の寝てた体勢知ってるの?」
しまった…実は数分置きに慎太郎が起きないかチェックして休み時間に慎太郎と話せなかったらどうしようなんてドギマギしてたことがバレてしまう
どうしたらいいんだ、はぁ、どうしよう………
そんなキラキラした目で見つめられたら全部見透かされているんじゃないかと不安になるだろ
黒「はぁ?プリント後ろに回す時に見えたの。逆にそれ以外になんだと思ったわけ」
緑「わかんないけど、俺のこと気にしちゃってるのかなぁって。ま、北斗は真面目だからちゃんと授業受けてるよね」
落ち込んだ風に眉毛を八の字に見せて、下唇を突き出す
慎太郎は俺みたいな陰の人間とは違って男女問わずに友達が多いから
この顔に胸を撃たれる女の子は五万といるだろうし、そんなことを考えたら勝手に先走って嫉妬までしてしまう
黒「…つか、俺に構ってていいの。」
緑「んー?あ、ねえ、今日部活無いし帰り道コンビニ寄っていい?フラッペ新作出たらしいから飲みたい」
サラっと流されたのは別に良い。気に食わなくなんかない。
今日も俺と帰ってくれるなら、それは嬉しいから
黒「こんなさみいのに?帰り道寒くて死にそうになっても俺知らないからね」
緑「北斗あたたかいから大丈夫!」
黒「………ちょっと考えてみたけど理解出来なかった。どういうこと?」
緑「寒くなったら手ぇ繋いで帰ろ!冷たいのも温かいのも半分にしたら丁度いいと思わない?…俺天才?」
小学生の頃、よく帰り道は集団下校で手を繋いで隣を歩いていた
家もそこそこ近くて、よく慎太郎の大きな家に遊びに行く時お母さんに送ってもらっていたから、親同士だって仲がいい
……だけどもう高校生だ。
そんな純粋な幼心が恋しくなるほど、俺達は成長してしまった
黒「クソバカだと思う。17にもなって手なんか繋ぎたかないね」
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作者名:玄野 | 作者ホームページ:http://stkktmjs
作成日時:2021年10月22日 16時