重力と呼吸 (ページ3)

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保健室の天使（青桃）ページ3

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高校三年生、春休み明け

二年からクラス替えの無い俺らは、教室の場所だけが変わった新しい環境で残りの一年を消化する

あと一年か、つまらない高校生活だったな

コイツらが居るから、充実はしてたけど。

机に突っ伏して、憂鬱な朝をやり過ごしていると新学期早々何やら騒がしい

赤「そういえば、養護教諭の先生変わるらしいよ」

黄「あー、あの先生もうお腹大きかったしな」

緑「あー！俺知ってる！たしかね、んー...あ、京本大我っていうらしいよ」

黒「お前はいつもどっから情報仕入れてんだよ」

んだよ、男かよ。女子校にでも行けばいいのに、男子校なんかに来て可哀想に。

黒「男かよって思ったろ」

青「あ、バレた？」

1回目のチャイムが鳴って、ぞろぞろと皆が廊下に流れ込む。

そろそろ始業式か。今年の担任もどうせ二年の時に居た誰かだろうし、面倒だからサボろうかな

黒「樹、どうする？」

青「行かねー。俺ちょっと見回り来るまで図書館行ってる」

赤「あ、俺も。高地も来るでしょ？」

黄「いや、俺出るよ」

赤「なぁんでだよー。じゃあ俺も出るよ」

また後で、と告げてから一人で別棟の3階にある図書館に向かう

暫く暇を潰したあと教室に戻って、始業式から帰ってきたクラスメイトが養護教諭の話で持ち切りなのは慎太郎の話を聞けば分かった

緑「ビビったよ、女の人かと思った」

青「あ？」

緑「養護教諭の先生！あれ男じゃない！」

青「は？」

確か名前、京本大我じゃなかったっけ

男らしい名前の女？どういうこと？

緑「あれ女だよ！絶対付いてねえって！」

青「お前さっきから何言ってんの？怖いよ」

ジェシーは高地と二人で何か話してるし。

黒「京本先生も、こんなとこで男としての矜持を傷付けられて可哀想にな」

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