重力と呼吸 (ページ11)

今日:26 hit、昨日:10 hit、合計:148,800 hit

. ページ11

.

青「今だけ。そしたら卒業するまで我慢するから」

ぴくりと、抱き締められたままのきょもが反応を示した

桃「…卒業するまで俺の事好きで居れるの」

青「きょも以上の人なんて居ないよ」

許されるなら、今すぐにでも取って食ってやりたい

俺の持つ愛情全てをきょもに届ける為にキツく抱き締めてやった

青「連絡先、教えてよ」

桃「樹、体調は」

胸元に顔を埋めながら、俺の言葉をスルーして痛いところを突いてくるきょもは俺の想い人である前に保健室の養護教諭で

青「…とくに」

桃「はぁ…不良」

肩を押し返されて、突き放される

すっきりした表情のきょもはいつもみたいに顔を顰めて俺に怒り始めた

桃「ダメでしょ、嘘吐いちゃ。早く授業に戻りなさい」

青「ムリ。あいつらに頼んで理由つけてもらったからもう五限終わるまで教室戻らなくていいし」

桃「…じゃあ寝ろ」

ぐいぐいと背中を押されて、さっき用意された一番奥のベッドの前に立たされる

青「きょもも一緒に寝る？」

キッ、と鋭い目で怒りを訴えられる

こわ。さっきまでの俺が好きって顔、どこ行った？

桃「樹、仕事の邪魔」

青「好き。きょもおやすみ」

桃「…はいはい」

産休の先生が戻ってくるまで、後数ヶ月

微笑んだ天使が保健室から居なくなるまで、あと少し

...