重量級 (ページ15)

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だってメンバーだよ？この先もずっとこの6人で活動していくんだよ。ジェシーと高地はいいよ。お互いがお互いしか居ないって思ってるみたいだし、他に気が散ることもないから。ジェシーから何年も焦れられて、高地だってそんなジェシーのこと好きで、両片想いみたいなのをずっと続けてたのを俺らは見てた。それに元々ジェシーは女の子を好きにならないし、高地だってそう。安心しかないよね。

でも俺とじゅりは違う。じゅりは女の子が大好きだし、俺だってそれなりに女の子が好きだった。だから一時の感情だけで、2人みたいに深い関係になんてなれない、なっちゃいけないんだよ。今の関係のままが一番安心できるし、安全なんだから。大事なメンバーを、絶対に失くしたくないの

黄「…ま、わかるけどさ。大我の気持ちも、言いたいことも。」

無言になってしまった俺を見て高地が知ったように頷いた。片手には画面の光ったスマホ。お熱いですねー幸せそうですねー。無神経バカ。どんな話してんのか見せてほしい、愛の言葉を囁き合ってたら1発とは言わず90発くらいどついてやりたい。わかるって？高地に何がわかんだよボケ。なんて、多分、嫉妬してしまった。ジェシーを恋人に持った以上、高地より幸せな奴なんて正直居ないでしょ。あんまこんなこと思いたくもないけど

桃「ほんとに分かってんのかよ。バカ高地」

黄「わかってるわ。でも、樹が俺らを大事に思ってんの、知ってるだろ？アイツだって色々あったんだし」

桃「そうだね」

黄「大我がどうかは知らねーけど。少なくとも樹は、お前が思ってるほど軽い気持ちじゃないし、お前の存在と俺ら4人のことを重んじてるはずだよ。」

桃「……へえ。高地でも難しい言葉知ってるんだね」

食べかけの厚焼き玉子に箸をつけて、残りを一口で食べた。「俺も食べたかったんだけど」と文句を垂れてる高地は汗のかいた白桃サワーを飲み干した。卵焼き、優しい味。実家に帰りたくなるな。親からの愛情だけなら、こんなに悩むことも無いのかな。……俺、何を悩んでるんだろう。
高地のグラスが空になっておかわりを尋ねたら、ウーロン茶と聞こえて反射的にガンつけてしまった。

桃「は？お酒は？もう飲まないの？つまんなー」

黄「こわ！じゃあウーロン茶と、ビール…んー、ビールだな」

桃「ウーロン茶とビール？高地のセンスの方がこわ！」

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