重量級 (ページ13)

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誰のたなごころのうちでしょう（青×桃＋黄）ページ13

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桃「てか、こーちぃ、見てないで助けろよ〜」

バカ、アホ、おたんこなす、すっとこどっこい、ろくでなし、サイコパス、薄情者、冷酷非道……なんで最近ヒートアップしてるのぉ？じゃないよ。明らかに俺が困っていたのに、呑気にそんなこと聞いてないで俺からじゅりを遠ざけてよ

黄「おい！言い過ぎ。つうかお前なぁ…樹が泣くぞ？」

今日もじゅりに誘われて、なんの迷いも無く断った。高地はおそらく、じゅりの誘いを断ったあとに俺と飲みに来てるのは如何なものか。と言いたいんだろう。しかも元々決まっていたわけではなく、断った後に俺から高地を誘ったから。でも心配無い。高地が言わなきゃバレないから良いんだよ。向かい合わせで座った高地は携帯を気にしながら、来たばかりの俺と同じ白桃サワーにまた口をつけた。まだ2杯目。高地と飲む時はいつもこのお店。パネルで注文出来るし、ボックス席だし、何かが専門的に特別優れているというわけではなく、お刺身も串も揚げ物も、何でもあるガチャガチャした居酒屋だけど、どれも絶妙に肴として美味しい。高地はいつも串揚げ5品盛りを頼む。醤油差しに備えられているソースをかけて、満足そうに頬張る姿をジェシーに見せてやりたい。今連絡を取り合っているのもジェシーだろうけど。

黄「そもそも何で行ってやらないの？」

桃「ジェシーとは上手くいってんの？」

黄「話逸らすな。樹が可哀想」

俺が可哀想。せっかくじゅりから逃げてきたのに、俺じゃなくてじゅりの味方されちゃった。このタイミングで冷やしトマトが運ばれてきたのはラッキーかも。トマトは好きだけど、寒いとあまり進まない。でも今は食べるしかないね、高地も串食べてるし。いつもは付けないマヨネーズを箸に取ってトマトに付けた。てか今回のこと関係なく、俺は高地とジェシーの内情はちょっとだけ聞きたいと思ってるんだけどな。深いところまではメンバーだし聞きたくなくて、だけど軽いものを沢山聞いてみたい。トマトを口に運ぶときに高地と目が合うと、ハァ、とわざとらしいため息を吐かれてぎょっとする。

桃「……ん！トマトうまぁ。」

黄「樹、お前のそういうところ見たら喜ぶと思うんだけどな。…あ、家が嫌なら飲み行ってやれば？」

桃「うーんそうだねいつかね」

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