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「な、今日飲み行かね？」
「未成年でしょ、私たち」
この年になってくると案外どこも普通に出してくれるよなんて悪いことを言う樹。
樹がああして怒った日から、ちょくちょく大学終わりに遊びに行こうと誘われるようになった。
なんなら空きコマに構われたり、一緒に授業をサボる日なんてのがあったり。
「ん、ふぁ……。んー…行こっかなぁ……」
講義終わりの眠気に一つあくびをして、テンションが低いまま返事をする。
樹はそんな私を見て、怪訝そうな顔をした。
「最近寝れてねーの？」
なんか難しい課題でもあったっけと腕を組む姿に、息を漏らすような笑いが零れる。
「んふっ、ないよ。普通に夜更かししちゃってるだけ」
「課題もないのに夜更かし？なんのために？」
「ぇ？えーと…普通に、寝れなくてスマホ触っちゃう…だけ」
樹の鋭い視線にヒヤッとして、眠気なんてものはとんでいった。
あれからというもの、何かと私の行動一つに裏を読もうとしてくる。
夜遊びしてんじゃないのとか、俺の知らない男と連絡とってんじゃないのとか。
一度彼氏でもないんだからって冗談ぽく言ったら、友達として心配してんだけどなんてこれ以上否定しにくいことを言われてしまった。
本当にあれ以来大我くんとは会ってないし、連絡先も交換していないから今どうしているかも知らないんだけどなぁ……。
樹にはLINEや電話帳も一応見せたのだけれど、どうにも心配みたい。
「じゃー今日は遊ばずに帰って寝たい？」
「えー普通に樹と遊びたい」
「でも俺眠いA連れまわすのやだよ。途中から機嫌悪くなんじゃんおまえ」
眠気空腹疲労etc…に素直な私は、態度に全部出る。
樹はそんな私をここ最近でいっぱい見てきたのだけれど、そんな私は連れまわしたくないらしい。
嫌そうな顔をする樹をジッと見つめてみる。樹はめんどそうに考え始める。
「Aんちで遊ぶ？」
「うちなんもないよ」
「あーじゃー……おれんち」
実家だけど、と小さく付け足される。
言いづらそうに提案されたそれに、私は若干心躍るものがあった。
友達の家に遊びに行くなんて、高校？いや、中学以来かも。
「樹んちって何あるの」
「男兄弟だし、ゲームくらいはあるよ」
「うわーえー…じゃあ樹んち行ってみたいなぁ〜〜」
甘えるように樹の顔を窺って上目遣いをする。
「はー、誰に似たのそれ。Aそんな素直に甘えるタイプじゃなくね？」
特に意味はないであろう樹のその言葉に、私はほんの少しドキッとした。
だってたぶん、この甘え方……大我くんの真似なんだもん。
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?(プロフ) - もちもさん» コメントありがとうございます！！そう言っていただけてとても嬉しいです！今ストックがなくなってしまって更新がゆっくりになってしまいますが頑張らせていただきます！ (11月7日 0時) (
レス) id: c0823c63c4 (このIDを非表示/違反報告)
もちも - 話の内容がめちゃめちゃ私に刺さりまくりで毎回脳が溶けていくような感覚がします笑🫠とっても面白いので続きを期待してます！ (11月5日 19時) (レス) @page28 id: e6a943ec70 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！！そんなことを言ってもらえるなんて想像もしていませんでした！😭めちゃめちゃに嬉しいです💕 (11月1日 2時) (レス) id: 53aaf6ae71 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - お話がどタイプすぎて生きる意味が見つかった気がします＾＾ (10月31日 18時) (レス) @page25 id: 6c0d9e0967 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - さいだーさん» コメントありがとうございます〜！んふふ、二人に振り回されてく展開をお楽しみください！頑張ります〜💪🏻 (10月30日 1時) (レス) id: 53aaf6ae71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：? | 作成日時：2023年10月17日 2時
