その後……同級生の飯田ver. ページ23
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飯田が働いているカフェによく行く俺は行くたびに会う同級生のことが気になりだしていた。…昔好きだったやつが目の前にいるんだぜ？
でも飯田は既婚者なわけで。
飯田はてっきり藤ヶ谷が好きだと思ってたけど、社会人になってから連れに｢お前のことが好きだったんだよ｣って言われた時は正直びびった。
あんな態度してたのは緊張してたからとか？…可愛いじゃん。
そんな飯田が気になって仕方なかった俺は仕事終わりに飯でも行こうってあいつを誘った。
飯｢今日旦那さんいないから大丈夫だよ。｣
…それって俺の事誘ってる？
飯を食いながら昔のことを話してたんだけど、左手の指輪が気になって仕方ない。なんでこいつ既婚者なんだよ…って思う自分がいる。
久々に会って気になってる自分。
1時間ぐらいして、帰ろっかってなった時、
飯｢…私仕事辞めることにした。｣
って。…まさか俺がしつこいとかじゃないだろうな！？
飯｢実はずっと北山くんのこと好きだった。でも同じグループなのに話すことも出来なくて、辛かった。…久々に会ってあの時の気持ち思い出しちゃうのっ。｣
お会計を済ませて2人で並んで歩く。
気まずい俺待ちは何も喋らない。…でもさ、それって今俺の事気になるってことだよな？
｢…実は俺、お前藤ヶ谷が好きだと思ってた。だから諦めてたんだよな、あのころ。｣
飯｢…え？｣
北｢お前の俺の事避けてたから。でももう…旦那いるもんな。｣
ふと隠す左手。
ここでこいつが結婚してなかったら多分どうにかなってたかもしれない。
北｢…お前の話聞いて、会わない方がいいって思ったよ。
…だって俺も正直今揺らいでるからさ。旦那がいるお前のこと気になりだしてんの。でもそういう関係はお互いに良くないの分かってるから。｣
飯｢…そうだよね。
それに私、…赤ちゃんいるの。だからっ。｣
北｢過去のことにしよ？
昔の俺らは両思いだったってことでよくない？今後悔しても遅いしさ。
あの時ちゃんと恋愛してたってことで。片思いだけどね。｣
飯｢…わかった。
でも北山くんに会えて、…本当のこと聞けて嬉しかった。本当に好きだったから。｣
｢俺も、10年前の俺のこと好きだったやつが今も気になるって言ってくれてすげぇ嬉しいよ(笑)
でも今は、旦那と幸せに。｣
飯｢…うん。北山くんも、幸せになってね？｣
｢…おう！じゃあ。｣
あのころ飯田を好きになってよかったって改めて思った。
END
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作者名：yun
| 作成日時：2017年12月16日 8時
