その後…… 同期の片瀬ver. ページ22
.
月イチの同期会。だけど今日は俺と片瀬しか無理ってなってなくなった。
でも俺は誰かと飲みたい気分で、片瀬を誘った。
ビールで乾杯して、仕事の話とかみんなの話とか。
｢こんなに人集まらなかったの久々じゃね？｣
片｢ほんとだよね。最近みんな直帰してたから残っちゃってたのかもね。｣
あーそういうことかぁなんて言いながらビールを飲み干した。
結局こいつの前だと何も緊張もしなければ気も遣わない。だからめちゃくちゃ酒が入ってくわけで、片瀬も俺のペースに合わせてるのか、ぐびぐびと飲んでいた。
｢…お前そんなに飲めた？｣
片｢飲みたい気分だから(笑)｣
｢へぇ。てかお前、本当に彼氏いないの？｣
って聞いたら大きなため息をついていないしって。モテそうなのになぁなんて思いながらこいつのこと好きだった時期を思い出した。
｢横尾さんはどう？お似合いだと思うけど。｣
あの時俺と片瀬は合わないって勝手に思って、横尾さんならこいつと付き合ってもいいって思ってたけど、2人が付き合うなんて話はなくて、実際どうなのか知りたかった。
片｢なんで横尾くん？｣
なんでって…お前横尾さんの視線に気づいてないわけ！？
ハイペースで飲み続ける俺ら。だからテンションも高くなりすぎてる状態。南さんと上手くいかない俺は結局酒に頼る。そのせいで言うはずもなかったことを言ってしまうわけで…
｢俺さぁ、昔お前が好きだったんだよねぇ。でも、彼氏いるって聞いてたから諦めてたの。もしかして俺ら、付き合ってたかもなぁ〜あはは。｣
そしたらいきなりフリーズする片瀬。名前を呼んでも全然反応ないし。
｢どうした？酔いすぎたか？｣
そしたらいきなり下向きだすし。帰るとか言って机に5000円おいて立ち上がるし。
意味わかんないんだけど！
慌てて俺も立ち上がって急いでお会計して片瀬を追いかけた。直ぐに追いつくと泣いてる片瀬がいて何となくわかった。
｢…もしかしてお前、｣
片｢…そうだよ！北山くんのことが好きだった！入社当時からずっと！片思いだと思ってたのに…今更言われても悲しいじゃん！
北山くんは南さんが好きなの知ってるから…そんなこと言わないで欲しかった！｣
そんな片瀬を見たら抱きしめてる俺がいて、こいつのこと可愛いって思った。
｢…南さんにはとっくに振られてるから。俺の昔の片想い実らしてくれる？
Aって呼んでい？｣
今日はこいつを帰らせたくないんだ。
END
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 291人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yun
| 作成日時：2017年12月16日 8時
