その後……元カノの松本先生ver. ページ25
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結局南さんに執着する理由は松本先生にある。先生…Aと付き合って年上の魅力を分かっちゃったんだよね。
でも学生の頃はその年上って言うのが邪魔して言い合いになって別れた。
あんなに好きだったのに、大学生活の楽しさを知った俺は1人の女性の信頼を失ってた。
…今どこにいる?俺が今27だろ?ってことは34とかか。結婚してるんだろうな…とか、考えちゃう俺は後悔してるからだよな。
ある日用事があって俺は実家に帰った。午後7時、うちまでの道のり、ちょうど俺の高校のある道を通る。
懐かしいなぁなんて思って見てたら…まさか。
「…A?」
松「…え?」
運命だと思った。Aはまた俺の母校で教師をしてて、たまたま俺と再会したんだから。
なのに俺を避けて歩く先生を見たら胸が苦しくなった。
「…A。心配してた、俺謝りたくて…。」
松「元気そうだね。謝らなくてもいいよ、元々私たち付き合っちゃダメな関係だったんだから。…じゃあね。元気で。」
何も言えなかった。Aはもう俺の事を元教え子としか見ていないんだって。
再会して、会いたくても会えなかった人に会えて、俺は咄嗟に手を掴んでいた。
「…会いたかった。」
ここで別れたらもう一生会えない気がして何とかファミレスに行くことに成功。でも俺の顔なんて全く見てくれなかった。
「結婚は…してない?」
「してないよ。北山くんは?」
もう俺の名前を呼んでくれないのもすごくつらかった。って俺、再会して完全に心持ってかれてるじゃん。
「俺もしてない。ねぇ、俺ら運命なんじゃない?」
松「そうかな?たまたまだよ。」
まだ俺ガキだと思ってるんだろうな。…まぁガキなんだけど。
「俺今好きな人いるんだ。でもさ、今先生と再会して揺らいでんの。…てかなんで俺の事拒否してたわけ?」
「別れよって言ったのも北山くんだし、年上が嫌だって言ってたでしょ?私は北山くんの同級生のになりたいって何度も思ったけど結局は先生と生徒なの。付き合ってもそれはかわりなかった。…だからだよ。」
あの時の自分を殴りたいわ。なんで俺、別れちゃったんだよ。
「…あの後すぐにやり直したくて、連絡したかった。ごめん、本当に俺ガキだった。
今からでも遅くないでしょ?俺、本当に先生が好きだったんだ。
…やり直そ?」
俺が最初に愛した人。会いたかった人。
松「…私だって後悔してるんだから」
それってさ、…期待していいわけ?
END
その後……先輩の南さんver.→←その後……後輩の米村ver.
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作者名:yun | 作成日時:2017年12月16日 8時