星のラブレター

一番になりたい 6. ページ48

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彼氏がいる、そう伝えたら離してくれなかった手の力がするすると抜けていくのが分かった。



北｢…そうだよな、彼氏くらいいるよな！



…そっか…ごめん。｣



｢…いや。

明日も仕事だから、本当にもう帰らないと…。｣


北｢…おう。

じゃあ…元気でな。｣



私は宏光から逃げるようにその場を離れた。



"お前のことが好きなんだ"


宏光のこの言葉がずっと頭の中で何度も何度もリピートされていた。



｢…っ。｣


電車の中。

気づいてしまった。



…私本当に宏光のこと好きだった。

好きだったじゃない。


今も好きなんだって。






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あの後の私の判断は早かった。

彼氏に別れを告げ、仕事も地元の方に移動届けを出した。




…そう。

実家に戻ることにした。


宏光とあって色々考えて、今の彼氏とはもう付き合えないって気づいた。

そして二週間後ほどした後、私から宏光に会いに行った。



友達に谷川くんの連絡先を聞き、谷川くんに協力してもらった。

今日は家にいるんだって。



…懐かしい、まだ家変えてないんだって。

深呼吸をして、インターホンを鳴らした。



…緊張する。

あの日、あんな別れ方をしたのに。


宏光もなんで今更って思うのかな…。


そう思っていた時、扉が開いた。



北｢…なんだよ谷川。

鍵開いてる…っ、え？｣


｢…宏光。｣


北｢え？何で？｣


完全に戸惑っている宏光。


私は深く深呼吸して、こう言った。




｢…宏光。私も、ずっとずっと好きだった。

宏光以上に好きになる人なんていなかった。


だから彼氏とも別れたし、仕事もこっち戻ろうと思うの。


今度こそ、宏光の一番になりたいし、たった一人の存在になりたい。

だから、…私と付き合ってくれませんか…きゃっ！｣





いきなり手を引っ張られたせいで、扉がバタンとしまった。

そして私は宏光の胸の中に。




北｢…なんだよ。

なんなんだよ、まじで。

意味分かんねー…｣



痛いくらいに抱きしめられれてるのに、なんとなく懐かし思えた。


｢…宏光っ｣



名前を呼ぶと、私の口を塞ぐようにキスしてきた。



もう、息ができないくらい。いや、…息させてくれないくらい長く。

そして、


北｢あの時、ほんと後悔した。

…もう離れないで。｣

って。



｢じゃあ約束して？

ずっと私だけを見て？｣






北｢約束する。


お前を一生大切にする。

今もこれからも俺にはお前だけだから。



…愛してる。｣




end★

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