星のラブレター

一番になりたい 5. ページ47

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北｢…変わってないね。

俺は変わった？｣



｢宏光は、なんか大人っぽくなったね。

昔はもっとチャラチャラしてた。｣


そうかな、と言ってクシャッと笑った。

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北｢やっと大人の色気が出てきたらしいわ。

ちびは変わんないんだけど。｣





｢なにそれ。(笑)

まぁあの頃は二十代前半だったしね。



…もういい？｣



そろそろ別れないと。

思い出に浸ってる場合じゃないし。



だから、握ってる腕をもう片方の手で離そうとした。



｢もういくね。

久しぶりに会えて、…なんか懐かしかった。


じゃあね。｣



なのに、

北｢…なぁ。


お前は俺のこと本気だった？｣



そう言われた。




｢…本気だったに決まってるじゃん。｣



北｢そっか。

俺も本気だった。｣



｢そんな事言われても、浮気してたのに信じれないし、なんで今更？

もう私たち別れてるんだよ。｣



北｢…俺はお前のことが好きなんだ。


昔も今も。

お前は一番になりたかったって言ったけど俺だって一緒。


Aだって俺のこと一番じゃなかったんじゃないの？｣



｢…そんなことっ。｣


北｢…わかってるよ。


別れてから、気づいたんだ。



…ずっと、お前は俺から離れるって思ってた。

だから不安で仕方なかった。

でも、他の女と遊ぶと何だか楽になれたんだ。


お前が一番になりたいって思ってたみたいに、俺もお前の一番でいたかった。

あの当時は、何かわかんねぇけど不安だったんだと思う。

それで、勘違いしてた。

お前は俺のこと愛してくれてたのに、それさえ分かってなかったんだ。


こんなの言い訳だけど、本当に離れて気づいたんだ。｣




｢…何で、なんで今更…。｣



もう別れて何年も立つのに、そうだったら引き止めてくれればよかっただけじゃん。

結果は変わらないかもしれないけど、今更言われても…困るよっ。



北｢…ははっ。


本当に今更だよな。

でもほかの女と付き合っても上手くいかねぇんだ。


頭ん中でずっとAの顔が浮かぶ。

お前以上の女に出会えない。



今日会えたのは運命じゃねぇかって思うもん。｣




｢宏光…。｣



私だって心のどこかで宏光しかいないって思っていたよ？


でも、私には彼氏もいる。


今そんな事言われても…。





北｢…ごめん！


会ってすぐに、こんなこと言われても困るよな。｣



だから、

｢…うん。

それに、私…彼氏いるの。｣



そう伝えた。


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