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夕食を終え、ソファーに並びテレビを見ていた時。彼が真剣な表情で話を切り出した。
初めて見る顔だった。
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「A。今まで沢山迷惑かけてほんとごめんね」
「...」
「俺にはお前しかいなかった。一生、一緒にいたい」
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あぁ、来たのね。待ち侘びた瞬間。
もう答えは出てる。
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行け、トロイの馬
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「......死んだ豚のウジのクソ」
「は、」
「死んだ豚のウジのクソって名前であなたの名前登録してる」
あぁ、ダメだ、笑っちゃう
「それはつまり豚でもなくウジでもなくただのクソ」
「まって何言ってんの、」
「ごめん、もう恋愛感情皆無」
「ここの家具全部好きに使っていいよ。ま、今月でこの家解約するけど。」
焦るあなたの顔、必死に止めようとしてくるその姿。
いつもの余裕そうな態度はどこに行ったのやら。
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私を制止させようとする彼をよそ目に松村くんに電話をかける。
『終わったよ、全部』
『そっか、お疲れ様。もう来てるからいつでもおいで』
『うん、ありがとう。松村くん』
電話を切り、玄関へ向かう。
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「おい、待てって！」
「何、離して」
「松村って誰だよ。まさか、松村北斗じゃないよな」
「...だったらなんなの」
「...北斗だけはやめろ」
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作者名：Caaaaaa | 作成日時：2021年8月25日 19時
