普通の恋のお話。 (ページ10)

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テストも無事終わって、今日は終業式。

相変わらず喋りながら
俺らは講堂に移動する

「夏休みどうするー？」

「俺海行きたい！」

「海！俺も海がいい！！！」

渉がなんとなく言った一言に
颯太と俺が反応する

みんなで光成の方を見ると、

「暑いじゃん」

「あっそ、なら檜山は行かないってことね！？」

颯太が光成をいじる

「いや違うって！行く！行くからっ！」

アハハと笑いながら2年のクラスの方に目を向ける

いた…！
一際目立つ彼女。

今日はポニーテールをしていて、尚可愛い…

長い終業式も終わり、教室に帰る途中
廊下を歩く反対の校舎にA先輩の姿を見つけた

こっち向かないかな～、

……！！！！

A先輩と目が合う

はっとした様子で笑顔になるA先輩

俺…だよね…？
俺はあたりを見渡すが、周りはみんな前を向いていたり友達と喋っていたり、

A先輩は、君だよ君！っと言った感じで
俺のことを指差して

手を振ってそのまま校舎に入っていった

何あれ反則。

可愛いすぎる…

よくクラスの女子がファンサもらえた！とか言って騒いでいるけど、その気持ちが少し俺にも理解できた。