普通の恋のお話。 (ページ33)

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湧くんと盛り上がっている颯太と渉に
いつのまにか光成も加わっていた
それを見ているA先輩がふと

「…楽しそうだね。」

と笑って言った。

横にいる先輩の方を見る
俺より背が低くて小さくて華奢なのに、
ひとつ年上なだけですごく大人に見えるのはなぜだろう

「…先輩、お化け屋敷行きました？」

とりあえず他の話題を探そうと思い話を振る

「あ、うん！湧とね！割と本格的でびっくりしたよ～！」

いつもの明るい様子で笑いながらそう言う先輩

あれ、、、この前は元木くんって言ってたのに
いつのまに湧呼びになってる…

って、こんなこと覚えてる俺きもちわるい…

「湧くんと仲良いっすよね」

「1年の時から同じクラスだからね笑」

湧ったらさあ、お化け屋敷めちゃめちゃびびってて！
なんて笑いながら話している先輩と湧くんの
仲の良さに少し嫉妬する

俺だって同じクラスだったら、、

どうあがいても無理なことを巡らせてしまう

「光輝くんは？私のクラス来た？」

「先輩のクラスの出し物って、確か、、

『プラネタリウム』

2人の声が揃い、自然と笑い合ってしまう

「じゃ、そろそろ行くわ！行こうぜAー！」

湧くんがA先輩と共に
この場を去ろうとする

じゃ、またと合図して、
廊下を歩く湧くんと先輩

2人の後ろ姿を見ていると湧くんだけが戻ってきた

「Aにはもう振られてるから心配すんなっ！
頑張れよ！」

俺の耳元でそう言って、
ポンっと肩を叩いて颯爽と消えていった

……！

…後夜祭、A先輩は来てくれるのだろうか