普通の恋のお話。 (ページ26)

今日:26 hit、昨日:13 hit、合計:58,908 hit

26 ページ26

俺たちのクラスは、放課後残れる子は残ったりして
順調に作業を進めていた

お化け作りは颯太と渉を筆頭に楽しそうに進んでいて、俺と光成は当日のシフト作りをしていた

「光輝、Aとどなの？」

周りに誰もいないタイミングで光成が口にした

「ど、どうって？笑」

「いや別に何もないんだけど笑」

「んだよそれ笑」

あ、そっか。
始業式の時、A先輩が俺と目を逸らしたこと
光成は気づいて、、

もう既に告白してる、なんて言ったら光成は驚くかな

「A、バイト夏休みまでで辞めたんだって」

「え、そなの」

知らなかった
まあ、辞めたこと先輩が俺に言うはずもないし
ましてやあの祭り以来連絡さえ取ってない

「多分あの湧先輩Aのこと好きでしょ
光輝ぼけっとしてたらやばいんじゃない」

光成に言われた言葉で
俺はA先輩のことを何も知らないと気づく

…俺がA先輩のこと何も知らない様に

A先輩も俺のこと
何も知らないんだよな。

同じクラスでもなければ同じ学年でもない、
ただの幼馴染の友達、
ただの後輩。

もっと俺のこと知ってもらわなきゃ

「5組。」

光成は立ち上がった俺にそう言った。

俺はいつのまにか
校舎の違う2年の教室まで走っていた