普通の恋のお話。 (ページ3)

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これは俺が中学3年の時の話。

間近に迫った高校受験。
ギリギリの成績の俺は休みの日も図書館に行き勉強していた。

その日も朝から図書館に出向き、勉強を進めていた

しかし、連日のテスト・勉強の疲れが溜まっていたのか、いつのまにか寝てしまい、目が覚めた時には既にあたりは暗くなっていた。

「…っ！」

慌てて携帯の時間を確認する

…18時30分。

確かこの図書館、休日は18時閉館だったはず

閉館時間をとっくに過ぎていることに、
俺は慌てて広げていたノートや教科書を閉じた。

「…あ起きました？」

後ろから声がした。
振り向くとそこには女の子がいた

暗くて顔まではよく見えないけど
多分、俺と同じくらいの年…？、

「すみません、すぐ出ます」

リュックに持ち物を入れて
その場を離れようとする

「あ、全然！！あまりにも気持ちよさそうに眠ってたから起こすのも悪いと思って。」

そう言って少し笑いながら、近づいてくる女の子に目を奪われる。

大きめのパーカーを着ていても華奢だと分かる。

白くて透き通るような肌、ぱっちりした目。
綺麗な顔立ちだけど少し幼くみえる女の子

同い年か、もしかしたら年下…かな？

なんて思いながら彼女に見惚れてしまう

不思議そうに見つめる彼女を不覚にも可愛いと思う

「あまり無理しないで下さいね」

少し笑って、そう言って彼女は2.3冊の本を持って帰っていった。

ドキドキと鳴る胸の高鳴りを止めることはできず、
彼女の後ろ姿を見つめるしかなかった

その後、何度か図書館に行ったけど
彼女には会えなかった

俺の中学にもいないから同じ学区じゃないのかな

一体誰なんだろう