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店に近づくにつれて歩くスピードがはやくなる
目的地に着いた。
窓から中の様子を見る
A先輩がいる…！！！
一呼吸してからドアに手をかけた。
「いらっしゃいませ〜！…って、黒田くん！！」
「ういっす！」
「今日はえと、、1人？？」
A先輩に会いに来たなんて言えないから
必死に言い訳を探す
「えー、、お昼食べに来て…」
怪しまれなかったかな
「そうなんだ！！！こちらどうぞっ！」
可愛い笑顔で案内をしてくれる
やっぱりA先輩の笑顔好きだなあ
「あ！そういえばさ
終業式の時、黒田くんに手振ったんだけどわかった？？笑」
もちろん忘れるわけがない
俺のことを認識してくれていたことが嬉しくて、
覚えてくれてたんだ…！と思うとまた好きが募って…
「もちろんっす！」
A先輩が話しかけてくれているのに
なんで俺はいつも通りに話せないんだろう
俺だって聞きたいことあるのに
「うっそだ〜！だって黒田くん最初気づいてなかったよ！？」
ケラケラと笑うA先輩に見惚れてしまう
明るいんだよなA先輩って。
「でもさ、黒田くん全然学校で会わないよね？
こうちゃん、、あ檜山か！檜山は割と見るけど」
気を遣っているのか檜山と言い換えるA先輩
仲の良さを見せつけられている気がして
少しだけ光成に嫉妬…笑
「光成といること多いんで会ってるはずなんすけどね笑」
「だよね！？私も昨日こ…檜山に会ったから黒田くんは？って聞いちゃったよ〜〜笑」
俺のこと少しでも気にかけてくれていたと思うと照れる
「…黒田くん？大丈夫？顔…赤いよ？」
心配そうに俺の顔を覗き込んでくるA先輩の
距離の近さにまたドキドキと鳴る心臓
「…大丈夫っす」
大丈夫なわけないけど。
「ほんと？何かあったら言ってね」
そう言って仕事に戻ったA先輩の後ろ姿を見ることしかできなかった
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作者名：のあ。 | 作成日時：2021年1月23日 18時
