4.妖精じゃなかった…5 ページ14
だ「ちょ、泣くほど怖かったか!?」
『いや…来てくれたの嬉しすぎて。え、ほんとにだるまくんだよね?』
だ「そやで。ほら、ディスコの画面みて」
『…ほんとだ…ネットの妖精じゃなかったんだ』
だ「お前までそれゆうてんのかい」
『いやだって…わたしに会って大丈夫なの?』
だ「仕方ないやろこれは!初めて会ったわ、ネットのやつと!」
『そっか、初めて……初めてなの!?CRの人とは会ったことあるでしょ?』
だ「ないって!まじで誰も俺の顔知らんもん」
『そうなんだ…』
誰にも会ったことないのに、わたしのことを助けに来てくれた。いいやつすぎるでしょ、だるまいずごっど…!
『てか……キモかったぁ!田中ぁ!』
「よーしよし、大変やったな。男には気をつけらなあかんで」
『気をつけてたからちゃんと飲み会で拒否したのに!!まさか駅まで着いてくるとは思わないじゃん!』
「せやな。ぜーんぶ田中が悪いで!」
『キスされたし!最悪だわほんと!うえっ』
「え、キスまでされたん?」
『されたよ!!!いまこの世でわたしの唇が一番汚いわ!!』
「やばいな田中」
お酒は好きだし、彼氏欲しくて合コンにもいく。けど、タイプでもない男にほいほいついていったりはしない。気をつけてたのに、こんなことになった。悔しくて悔しくて涙が出てくる。
だるまくんは、突然自分の服の袖を引っ張って、わたしの唇に押し付けると、ごしごしと拭いた。田中の汚れを少しでもキレイにしようとしてくれたみたい。
「帰ったら洗剤で洗え」
『はい。唇が荒れてでも洗います。』
「キスは止めれやんかったけど、お持ち帰りは防げたみたいやからよかったわ。だいぶ長いこと戦ってたんやな田中と」
『めちゃくちゃしつこかったもん…え、もう2時!?!?』
「そうやで。だってお前終電着いたん1時すぎとかやろ」
『うん…でもそう考えると、だるまくん家割と近くなんだね』
「そうやねん。タクシーで20分くらいで着いてさ。ナビで公園調べて、一回反対の公園いったんやけどおらんかったからここきた」
『そっか…ありがとねほんとに』
「いーえ。無事でよかったわ」
『………………』
「………………とりあえず家まで送るわな」
『……ありがとうございます。家あっちです』
状況が落ち着くと、何故か気まずくなって。家の方向に指差して、2人で歩き始めた。
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maimai(プロフ) - にやにやが止まりません!めちゃ笑ってます!!続き楽しみにお待ちしております! (2023年4月11日 15時) (レス) @page20 id: 110fdeffc1 (このIDを非表示/違反報告)
宇蘭(プロフ) - ばおばぶさん» ばおばぶさん ありがとうございます!完全一般人設定楽しんでいただけて嬉しいです♪続き執筆中ですのでお待ちください! (2023年3月14日 19時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
ばおばぶ(プロフ) - 完全一般人なのとても新鮮で凄い好きです!!!読んでて思わず笑ったり楽しくて続きがほんとに楽しみです😂✨ (2023年3月14日 13時) (レス) @page20 id: 5e815c05a6 (このIDを非表示/違反報告)
宇蘭(プロフ) - ヒカルさん» ヒカルさん ありがとうございます!!楽しめていただけて光栄です。更新がんばります✨ (2023年2月24日 7時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカル(プロフ) - 面白くて楽しくてついつい読んじゃいました!これからの更新応援してます (2023年2月23日 20時) (レス) id: bb30b80ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宇蘭 | 作成日時:2023年2月9日 20時