白雪姫は愛されすぎる①《雪》 (ページ15)

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・Rul ページ15

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ラウールside

隣のパイプ椅子で座りながら眠っているAちゃん

ポニーテールをしているから、綺麗な首筋とうなじが丸見えで

でも俺は耳に目がいっちゃう

グループの中でAちゃんの耳が一番好き

その耳を見ていたらもう引き寄せられてしまって

『、んぅ、』

首に両腕を回し、耳にかぶりつけばAちゃんの口から吐息が溢れて

『、っラウ、？』

「ごめんAちゃん、起こしちゃった」

『だいじょぶ、』

「寝起きのAちゃんも可愛いね」

耳から口を離して、目を開ききれていないAちゃんとおでこを合わせる

Aちゃんの可愛い顔を至近距離で眺めていたら、しばらくしてやっと目があった

ら、

その目から次々と涙が

『ゆめ、こわかった』

「ゆ、夢？」

『うん、ゆめ』

Aちゃんの細い腕が背中に回ってきて、顔が肩に押し付けられる

こんな弱々しいAちゃん見たことがない

「大丈夫。大丈夫だよ、Aちゃん」

『、うん、ありがとう』

声をかけて背中を撫でることくらいしかできないけど、Aちゃんが少しでも安心できるように

しばらくそのままでいたら、落ち着いたみたいで

『ラウちゃん、ありがとう。もう大丈夫』

「よかった～」

俺の肩から顔を上げたAちゃんは、目を真っ赤にしているけど、笑顔を見せてくれた

そんな泣くほど怖い夢ってどんな夢？

気になっていれば、顔に出ていたのかAちゃんが眉を下げながら、あまりにも予想外な夢の内容を話してくれた

『ラウちゃんに嫌われる夢見たの』

『いつもラウちゃんラウちゃんってうるさくて耐えられないって、』

『夢で、本当に良かった』

....夢じゃなきゃ、ありえないよそんなこと

だって、俺すっごくAちゃんのこと好きだもん

「Aちゃん、俺ねAちゃんがいっぱい構ってくれるのすっごく嬉しいんだよ」

『ラウちゃん...』

「けど正直俺に嫌われる夢見て、そんなに泣いてくれるのはめちゃくちゃ嬉しいや」

『だって私ラウちゃんのこと大好きだもん』

「俺もAちゃんのこと大好きっ」

多分、いや絶対に同じような夢を見たら、俺もAちゃんと同じように泣いちゃうだろうなあ

だって大好きな人に嫌われるなんて耐えられないもん