白雪姫は愛されすぎる①《雪》 (ページ12)

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・Mki ページ12

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向井side

なんでか分からんけど、Aが！俺に！抱きついてる！！？

「Aから抱きついてくるなんて珍しない？」

『ない』

ほんまに何？

俺はAに抱きつかれてめちゃめちゃテンション上がってるのに、Aはめちゃめちゃテンション低い

『わたし、康二くんにいっぱい抱きついてる』

「いつも俺からやんか」

『康二くんにも抱きついてる！』

「いーや！ない！そんなことない！」

『あるもんっ』

「ない！」

絶対ないって言い切れる！

けどまあ俺がAに抱きつかれる前に、抱きついてるってのもあんねんな

それにしても今日はいつもと違う？

いつもはふわっふわのにっこにこ笑顔やのに、なんか今日は笑ってない気する

というか

「Aどないしたあ？」

『...なにもない』

「ないわけない。泣いてるのなんで？」

鼻をすする音に顔を覗き込むと涙で少しぐちゃぐちゃで

なんか俺のせいな気がして焦る

『.....康二くんは、わたしのこときらい？亮平くんばっかりなわたしのこと、きらい？』

「阿部ちゃんばっかのAを？え、嫌いなわけ、」

Aのこと好きやし嫉妬するから、仲良うしてる2人を見て嫌やって思うことはあるけど

嫌いになるわけない

『夢で康二くんに嫌いって言われたの、...っ阿部ちゃんばっかで、全然俺に構ってもくれへんAなんか嫌いやって、』

「夢...？」

なんとまあありえへん夢やな

『きらわれたく、っない』

俺の胸元に顔を埋めて、強く抱きついてきたAに胸がドキドキ

なんかもう無理！可愛すぎやん！

俺に必死になるAなんて激レアやん！

『わたし康二くんのこと、すっごく好き。全部、ぜーんぶ好きなの、』

「今日すごない？今なら俺死ねるんやけど」

Aの頬に手を添えて親指で涙を拭えば、不安そうな目と目が合う

「そんな夢気にしたらあかんよ。あんな、俺ほんまにAのこと好きやねん。なあ、俺がAのこと嫌いになると思う？」

少し強めにAに投げかければ、少し考えた後に小さく首を横に振った

それに安心したらなんだか気持ちが高ぶってきて

「Aちゅーしよ」

返事も待たずに唇を重ねた