変わりゆく、日々【6】更新停止。

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時間は過ぎ、文化祭まで残り一日と迫る。



全学年明日の為にひたすら頑張ってきた。

その証拠に、去年より廊下や教室が騒がしい。それは見た目も雰囲気も。







「なぁ」
『内田君、部活お休み？』
「ミーティングだけ」
『じゃあ、明日の確認しながら待ってるよ』
「いや今日はちょっと先輩達と、帰ろうかな」
『そっか…うん、たまにはお付き合い大事っ』
「ごめん」
『ううん！謝るとこじゃないよっ笑』






寂しくないと言ったら嘘になるけど、そこまで縛り付けたくないし。もし内田君が気を遣って先輩達のお誘いを断るなら私はもっと悲しいから。


(言ってくれたこと、嬉しいな)


意外にも、価値観や考え方が合うのかもしれない。







「じゃ、また明日」
『うんっ！明日ね』
「連絡するんで、夜」
「連絡するんで、夜……私にもしてー♪笑」
『み、！さき…びっくりした笑』
「柳沢、じゃね」
「ちょっと！無視しないでよウッチー」
「おまえは真司にそれを言え」
『たしかにっ笑』
「う、うるさいなっ！帰った帰ったー！」
『ばいばい、内田君』
「ん」






右手を軽く上げ、教室を出ていった。





「ウッチー最近調子乗りすぎー！」

『美咲がバカにするからだよ笑』





こうやっていつもの当たり前の日常を過ごすのが、こんなにも幸せなんて。


(なに悩んでたんだろ)

(その人の日常があるんだから、心配なんて、ね)









「で？」

『え』






二人きりになった教室。


美咲が明日使うであろう紙ナフキンを丁寧に折りながら、空気を変えた。






「今度はなに悩んでるのですが、Aさん」
『……別に』
「って顔してないぞー♪笑」
『美咲には参る、もー』
「私もAには毎度毎度参ってるんだから！笑」






やはり親友と呼ばれる森田美咲という人間には、私の心がまるでわかるみたい。

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